主にフランスで創作活動を展開した2人の日本人作家の展覧会「浜口陽三・長谷川潔 銅版画展」

浜口陽三「さくらんぼとアスパラガス」1973年制作
カラーメゾチント、25×24.2cm
浜口陽三の代表的なモチーフのさくらんぼとアスパラガスを組み合わせた象徴的な作品

2019年3月27日(水)から4月2日(火)まで、西武池袋本店 6F(中央B8)の西武アート・フォーラムにて「浜口陽三・長谷川潔 銅版画展」が開催される。浜口陽三(1909~2000年)と長谷川潔(1891~1980年)は、いずれもフランスを主な創作活動の拠点として銅版画の技法を追求し、世界的な評価を博した版画家。本展では、その2人の日本人作家によって極められた銅版画の作品世界を楽しめる。時間は店舗の営業時間に準じ、最終日のみ16:00閉場。
和歌山県有田郡生まれの浜口陽三は、1930年から1939年までフランスにわたり、1953年に再び渡仏してパリに定住した。1955年頃から銅版画のカラーメゾチント技法を独自に解釈して開拓。以後は、数多くの国際的な美術展で受賞を重ねた。1981年にサンフランシスコに移住し、1989年に勲三等旭日中綬章を受章。1996年に帰国して、晩年は日本で過ごした。
神奈川県横浜市生まれの長谷川潔は、1918年にフランスに渡り、繊細で格調高い独自の様式を創造。20世紀初頭には忘れ去られていた銅版画の一技法のマニエール・ノワールを復活させた。そのあとは、1935年のレジオンドヌール勲章、1966年のフランス文化勲章、1967年の勲三等瑞宝章の受章など、数々の賞や勲章を受けたが、日本に帰ることなくパリで没している。

浜口陽三「メロンと筆」1955年制作
メゾチント、29.5×29.5cm
第30回ベネチアビエンナーレへの出品作。メゾチント技法で黒1色の世界を表現し、その後のカラーメゾチント作品につながる重要な1枚

長谷川潔「ジコンダ古村の礼拝堂」1938年制作
ポアント・セッシュ、20.5×30cm
ドライポイントのシャープな線を生かし、建物、木々、草の葉1枚ずつまで丹念に描かれた繊細な風景作品

■期間:
2019年3月27日(水)~4月2日(火)

■開催場所:
西武池袋本店 6F(中央B8)西武アート・フォーラム
東京都豊島区南池袋1-28-1

■問い合わせ先:
西武池袋本店
tel. 03-3981-0111(代表)
url. https://www.sogo-seibu.jp/ikebukuro/
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