特徴的な造本の書籍「僕らのネクロマンシー」が第53回造本装幀コンクールで文部科学大臣賞を受賞

「僕らのネクロマンシー」

NUMABOOKSが発行する佐々木大輔氏の著書「僕らのネクロマンシー」が、日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会の主催による「第53回造本装幀コンクール」で文部科学大臣賞を受賞した。この賞は「造本上美しく、装幀・デザインおよび内容など総合的に優秀と認められ、将来に示唆を与えるもので、文部科学大臣賞にふさわしいもの」。「僕らのネクロマンシー」は、ブックデザインを藤田裕美氏、印刷・製本をNISSHAグループの日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社が手掛けている。
同書は表紙にフォトアクリル板をあしらうなど、非常に特徴的な造本設計が採用されている。そのデザインのアイデアが、日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社の製本ノウハウで1冊の本のかたちに仕上げられており、印刷には高品質カラーデジタル印刷システムの「NDP(Nissha Digital Printing)」が活用された。「NDP」は、小ロットでも“オフセット印刷と同等”の色調をフルカラーで再現できることが特徴。さまざまな用紙に対応し、美術本などに最適な風合いを表現できる。
さらに、インターネット直販限定の「僕らのネクロマンシー」は、価格設定もユニークだ。少部数での出版活動を成立させるための実験を兼ねた試みとして、価格が変動する“時価”が採用された。参考価格は1万3500円(税抜)で、これは1冊あたりの原価を一般的な出版社における原価率で割った金額。販売当初はそれよりも低い金額から提供を開始しており、期間を区切って原則として徐々に金額は上がっていく。本記事に執筆時点では第9回販売を実施中。1万円(税抜)で購入できる。

「僕らのネクロマンシー」

NUMABOOKS出版部/日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社
URL:https://numabooks.thebase.in/
URL:https://www.nissha.com/
2019/07/03
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