印刷技術の応用で金箔を用いた美術品を高品位に複製する技術「Refina Graphy」を凸版印刷が開発

Refina Graphy 国宝「洛中洛外図屛風(舟木本)」の高品位複製 監修:東京国立博物館/文化財活用センター 制作:凸版印刷株式会社 原本:岩佐又兵衛筆、紙本金地着色、江戸時代・17世紀、東京国立博物館蔵

凸版印刷株式会社は、印刷技術を応用して「Refina Graphy(レフィナ グラフィ)」技術を開発した。金箔用紙と独自の印刷技法により、金箔を用いた美術作品の豊かな表現を実物に近い状態で複製できる技術。この技術を用いて、東京国立博物館所蔵の国宝「洛中洛外図屛風(舟木本)」をテーマとした製作も行われている。
「Refina Graphy」では、岩絵具などで描かれた作品の絵柄を、密着性の高いインクで金箔用紙に印刷。さらに、印刷技術を応用した表面加工によって、これまで印刷技法だけでは実現できなかったような和紙/金箔/金泥などの日本の文化財に特徴的なさまざまな質感が再現される。従来からの同社の印刷複製と同様に、高精細なアーカイブデータと高精細な印刷でも微細な表現を実現。カラーマネジメントに関する独自のノウハウで本物に対して色調を忠実に再現し、これまで耐久性と優れた耐退色性が実現されている。
同社では、今後この「Refina Graphy」をさまざまな美術作品をテーマに展開していく予定。さらに、アーカイブデータを活用したVRコンテンツと組み合わせての鑑賞や、公共空間およびプライベート空間への展示・販売を通じて、文化財の新しい楽しみ方を広く提案していく。

「Refina Graphy」による金箔、金泥、絵柄の異なる質感再現

凸版印刷株式会社
URL:https://www.toppan.co.jp/
2019/07/23
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