21_21 DESIGN SIGHT「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」【美術館・博物館/冬の展覧会情報 2019・2020】

撮影:吉村昌也

2019年12月から2020年2月にかけて、ぜひ鑑賞しておきたい美術館・博物館の展覧会を編集部がピックアップ。今回は21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」をご紹介します。見どころや関連イベント情報もチェック!

●文:中村美枝(JAM SESSION)
1953年に設立、デザイナー、建築家、評論家が自主的に参加し、日本のデザインに貢献することを目的に活動してきた「日本デザインコミッティー」。銀座の百貨店・松屋と深い関わりをもち、優れたプロダクトの選定やデザイン展の開催を手がけてきた。現在は40代から90代まで26名のメンバーが所属している。

六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」開催の「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」では、彼らの活動に着目。幅広い世代のメンバーたちによるデザインの過程で生まれたスケッチ、図面、模型などを展示。多くの人々の目に触れる完成品に比べて、スポットを当てられる機会は少ないが、「秘められた㊙の部分」にこそ、デザインの大切なエッセンスが刻まれている。会期中には、次世代のデザイナーを招いたトークイベントも開催。展示品を見るだけでなく、展覧会の枠組みを超えた情報発信を行っていく。
▼「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」で注目したい作品

隈 研吾 展示風景 撮影:吉村昌也

新見 隆 展示風景 撮影:吉村昌也

画像左)東京オリンピックとパラリンピックのメイン会場となる、国立新競技場の設計にも携わり、国内外で活躍する建築家・隈研吾。大きい屋根、小さい屋根……屋根を造るまでの工程にも、細やかなこだわりを感じさせる。小さな文字でびっしり書き込まれたメモも興味深い

画面右)新見隆は1990年から武蔵野美術大学の教授を務めながら、キュレーターとしても活躍。コラージュ、人形、食のスケッチなど作家としての個展も多く行っている。そんなマルチな活動をそのまま表したような展示は、情報も見どころも盛りだくさん。じっくりと鑑賞を
▼展覧会関連のふたつのイベントも要チェック

山中俊治 スケッチ

デザイン:小泉誠 Kaico ドリップケトルS 13,200円(税込)

画像左)本展に参加するデザインエンジニアで東京大学教授の山中俊治が「スケッチイベント/原画解説」を開催。会場で実際にスケッチを行い、デザイン、原画について講演する。開催日時は2020年2月15日(土)14:00 ~15:30。参加申込などの詳細は決定次第、21_21 DESIGN SIGHT Webサイト(http://www.2121designsight.jp/)にて告知

画像右)2020 年1月13 日(月・祝)まで、館内のギャラリー3にて「DESIGN COLLECTION by MATSUYA GINZA」を開催。これまでのデザインコレクションと松屋銀座の活動を紹介するほか、コレクションから選りすぐったアイテムを展示販売。家具デザイナーの小泉誠をはじめ、本展参加デザイナーの商品も取り扱う
DATA
㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画
会期:~2020年3月8日(日)
開催時間:10:00~19:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:火、12月26日(木)~1月3日(金) ※2020年2月11日(火・祝)は開館
場所:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
問い合わせ先:03-3475-2121
入場料:一般1,200円 大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
http://www.2121designsight.jp/program/inspiration/
限定グッズやイベントなどにも注目!この冬行きたい、美術館・博物館
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