京セラがインクジェットプリントヘッドの次世代モデル「KJ4 EX」シリーズを開発

インクジェットプリントヘッド「KJ4B-EX600」

京セラ株式会社は、インクジェット印刷機のプリントヘッドの次世代モデルとして「KJ4 EX」シリーズを開発した。2020年4月から、解像度600dpiのモデル「KJ4B-EX600」の販売を開始。その後も順次にラインナップが拡充される予定となっている。
同社では、独自技術を生かし、ファインセラミックスの圧電効果を利用してインク吐出の原動力を生み出す「ピエゾアクチュエータ」によるヘッド「KJ4」シリーズを、2007年からグローバルに展開。商業印刷のデジタル化を推進してきた。今回の「KJ4 EX」では、市場のニーズに応えて従来のシリーズをさらに進化。大型の一体型ピエゾアクチュエータを採用し、ヘッド構造が一新されている。
これまではヘッド1本あたりに複数用いられていたピエゾアクチュエータを、独自の緻密多結晶セラミックアクチュエータに関する材料設計技術と、薄型圧電セラミック基板の製造プロセス技術により、大型の一体型とすることで、ヘッド内の画質が均質化。より高画質な出力が実現された。また、一体型ピエゾアクチュエータは構造設計の自由度を高める効果も生み出し、シンプルかつ堅牢な構造が実現されて、構造体としての強度と安定度が向上している。
「KJ4B-EX600」は、有効印刷幅が108.33mm、印刷速度が75m/分、サイズが200(幅)×68.1(高さ)×25(奥行)mmで、インクは水系インク。鹿児島国分工場が生産拠点となっている。

一体型ピエゾアクチュエータ

従来品と次世代モデルの違い

京セラ株式会社
URL:https://www.kyocera.co.jp/
2020/01/23
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