コロナデマを多く見たのは「Twitter」、「民間放送」への信頼度低下も。総務省調べ

発表資料より

総務省は、新型コロナウイルス感染症に関連して間違った情報や誤解を招く情報が発生・拡散しているため、今後の被害拡大防止を目的とした、情報流通の実態把握の調査・報告をまとめた「新型コロナウイルス感染症に関する情報流通調査 報告書」を公開した。
ネット上でのデマ・フェイクニュースの発生と拡散をテーマに行われた今回の調査。対象は、普段ネットを週1日以上利用している15歳~69歳の男女(学業や仕事で利用している場合を除く)となっている。調査実施期間は5月13日(水)〜5月14日(木)、日本全国を対象にサンプル数は2000件。

調査ポイントの中でも注目すべきは、コロナに関する情報・ニュースを見聞きしたメディア・サービスは、「民間放送」(71.6%)、「Yahoo!ニュース」(62.6%)、「NHK」(50.5%)という順だったのに対し、信頼できる情報源やメディア・サービスは「NHK」(43.7%)、「政府」(40.1%)、「民間放送」(38.0%)となった点。

「民間放送」に対しては、見聞きはするものの信頼できるかどうかとなると、かなり信頼性の低い結果に。ワイドショーなどが不確実な数字・データを元にした情報を流したり、取材を受けた医師が「取材内容と異なる報道をされた」と批判したりと、視聴率や見出しの派手さを求める従来の番組作りに対し、視聴者が厳しい目で見ていることがわかる。

また、「お湯を飲むと予防効果」や「納豆やにんにくを食べると予防効果」などのデマ・フェイクニュースを見かけたのは「Twitter」(57.0%)、「ブログやまとめサイト」(36.5%)が多かった。

しかし、共有・拡散の方法については、「家族や友人、同僚などとの会話・電話・メール」(29.2%)、「家族や友人、同僚などとのメッセージアプリ(LINEなど)」(11.8%)が多かった一方、「SNSへの投稿」(2.0%)や「SNSでの拡散」(2.6%)の割合はかなり低く、ネットユーザーの多くは、疑わしい情報をTwitterで見つつも、そのまま不特定多数に共有(シェア)することには慎重だったことが浮き彫りになった。

今後もwithコロナの状態が続くことを想定すると、ネットから情報を得ることは多く、ニュース系アプリ・サイトやTwitterなどのSNSの情報の信頼性について、ユーザー自身が情報の確度を見極める目を持つこと、そして運営側にも信頼度を高める工夫を行っていくことが期待される。
発表資料
URL:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban18_01000082.html

調査結果
URL:https://www.soumu.go.jp/main_content/000693280.pdf
2020/06/22
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