医療従事者への感謝の気持ちを込めて“青”にちなんだ作品を紹介するオンライン企画「青コレ!」

「青コレ!」

公益財団法人東京都歴史文化財団は、同財団のWebサイト内で、オンライン連載企画「青コレ!」を開始した。新型コロナウイルス感染症と闘う医療従事者に感謝の気持ちを表す“青”の色に注目した企画。都立美術館・博物館の収蔵品コレクションや開催中の展覧会などから、“青”にちなんだ作品を紹介していく。
医療従事者への感謝や応援の気持ちを込め、英国の国営医療サービスNHS(National Health Service)のシンボルカラーの“ブルー”でライトアップする取り組みは、イギリスで始まり、現在では日本を含め世界各地にも広がっている。公益財団法人東京都歴史文化財団でも、2020年6月21日(日)まで、東京芸術劇場でブルー・ライトアップを実施していた。今回スタートしたオンライン連載の「青コレ!」は、また違った角度からの“青”にまつわる企画。“青”にちなんだアート作品などを取り上げ、“青”に秘められたエピソードや魅力について、学芸員の解説を交えて紹介していく。
この「青コレ!」で紹介される主な作品は、“ベロ藍”が用いられた葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(1831〜1833年、東京都江戸東京博物館蔵)や、アンリ・ラパンがデザインしてフランスのセーヴル製陶所で制作された青い蓋付壺の「ラパンNo.21」(デザイン:1925年頃、制作:1927年、東京都庭園美術館蔵)など。また、薬品と紫外線の化学反応で美しい青の濃淡が生まれ、“青写真”とも呼ばれる写真方式の「サイアノタイプ」にも注目し、世界初の女性写真家とも言われる植物学者のアンナ・アトキンス(1799〜1871年)によるシダを映した作品「ギンシダ、ジャマイカ」(1851〜1854年頃、サイアノタイプ、東京都写真美術館蔵)が紹介されている。

葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」1831〜33年
東京都江戸東京博物館蔵

アンリ・ラパン 蓋付壺「ラパンNo.21」
デザイン:1925年頃 / 制作:1927年
東京都庭園美術館蔵

アンナ・アトキンス「ギンシダ、ジャマイカ」1851〜54年頃
東京都写真美術館蔵

東京芸術劇場では5月21日(木)〜6月21日(日)にブルー・ライトアップが実施された

公益財団法人東京都歴史文化財団
URL:https://www.rekibun.or.jp/blue/
2020/06/23
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