凸版印刷が表面に付着したウイルスを減少させる特殊加工を施した紙製パッケージを開発
凸版印刷株式会社は、独自の印刷・塗工技術を活用して「抗ウイルス対応紙製パッケージ」を開発した。紙製パッケージ表面に付着したウイルスの数を、著しく減少させることが可能。2020年10月からサンプル出荷を開始する。
近頃では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で消費者の安全意識が向上し、接触を必要としない環境や抗ウイルス仕様の製品を求める声も増えた。凸版印刷株式会社では、消費者に安全で安心な商品を提供するため、独自の印刷・塗工のノウハウを組み合わせて抗ウイルス効果を持つ加工技術を開発し、建装材用化粧シートに採用。今回の「抗ウイルス対応紙製パッケージ」は、この技術をパッケージに応用したものだ。
ISO21702に定められている試験方法に準拠したウイルスを減少する性能を実現し、同時に食品衛生法第18条に基づく｢食品、添加物等の規格基準（昭和34年厚生省告示第370号）」による規格にも適合。抗ウイルス加工に関するSIAA（抗菌製品技術協議会）についても、認証の取得を目指して申請予定となっている。
同社では、今後もパッケージ製品の高機能化を推進し、食品や日用品などのパッケージ市場に抗ウイルス性能を備えた紙製パッケージを拡販。関連受注も含め、2022年度に約100億円の売り上げを目指す。