印刷博物館が「印刷の日本史」を常設展のメインテーマとしてリニューアルオープン

リニューアル後の常設展示(「印刷の日本史」古代・中世ゾーン)

2020年10月7日(水)に開館20周年を迎える印刷博物館は、周年事業として常設展を中心とした施設を刷新し、10月6日(火)にリニューアルオープンした。印刷博物館は、凸版印刷株式会社が設立し、運営している施設。印刷をコミュニケーションメディアとして体系化し、歴史的な印刷史料の収集や、失われていく機器および製品の保管管理などの活動も幅広く展開している。
今回のリニューアルオープンで、新しい常設展は「印刷の日本史」をメインテーマとし、日本の印刷文化を扱うこととなった。広く世界に目を向けつつ先人が培ってきた日本の印刷文化の変遷を紹介。年表形式での「印刷の世界史」や、独立した技術展示の「印刷×技術」も常設されている。なお、2000年の開館時から運営されてきた活版印刷などを体験できる印刷工房は、今後も活動が継続される。
また、リニューアルオープンと同時に、新しい学問の「印刷文化学」も立ち上げられた。これは、印刷と人々との関係を長期文化文明史的な視点からとらえ直し、関わった社会や人々の営みを検証する学問体系。人々にとって「印刷とは何か」を明らかにすることを目標とし、印刷文化や歴史全般を調査・研究の範囲として、社会一般に向けてその成果を展示公開していく。活動の第1弾として、株式会社講談社から10月7日(水)に「日本印刷文化史」を出版。印刷博物館所蔵の名品を一覧できる「印刷博物館コレクション」も同時刊行される。

年表「印刷の世界史」

活字の保存伝承を目指す印刷工房は継続

■期間:
2020年10月6日(火)~

■開催場所:
印刷博物館
東京都文京区水道1-3-3 トッパン小石川ビル B1F

■問い合わせ先:
印刷博物館
tel. 03-5840-2300
url. https://www.printing-museum.org/
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