2 ケータイ向けSEMはより戦略的に活用すべき - 今“ 知っておくべき”ケータイサイト制作事情 第2回 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

2 ケータイ向けSEMはより戦略的に活用すべき - 今“ 知っておくべき”ケータイサイト制作事情 第2回

2024.5.3 FRI

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今“ 知っておくべき”ケータイサイト制作事情

第2回

2 ケータイ向けSEMはより戦略的に活用すべき

リスティング広告が効く

検索エンジンを利用してケータイサイトに集客する、と聞くと反射的にSEOを思い浮かべるだろう。しかし、ケータイ用SEM(Search Engine Marketing)すなわち「リスティング広告」のことを忘れてはいけない。Web制作を専門にするクリエイターも「広告は専門外だから」といわず、一度GoogleやYahoo!(旧オーバーチュア)のリスティング広告管理画面を触ってみてほしい。登録さえすればすぐに無料での利用が可能だ。ケータイ用の広告のメニューからキーワードの検索回数や関連キーワードを知ることができる。キーワードという切り口からコンテンツ企画やSEO対策を考えたり、集客戦略の仮説を立てるためのツールとして“使える”機能が満載だ【1】【2】。

もちろん、本来の機能である集客ツールとしてもケータイリスティング広告は優れた特徴を持つ。第一に検索結果のファーストビューに表示を確保できる点、第二にクリック課金なので無駄なコストがかからない点、第三にPCのリスティング広告では手が出ないほど高騰しているキーワードやライバル企業がひしめくキーワードが、ケータイ用広告では1社独占といったことが多々ある点が挙げられる。これは、ケータイサイト所有企業が少ないために生じる「差益」といってよい。そして、広告を出したその日から集客を期待できるというスピードも見逃せない。リスティング広告においても「本質的な集客力」を向上させるためには、ランディングページでのおもてなしやオフラインでのユーザーとの関係構築が重要であることには変わりない。また、クリックでコストが発生する分、戦略的な取り組みが必要だともいえる。

図1
【1】ケータイ用のテキスト広告の作成画面。実際の端末上での表示サンプルを確認しながら作成できる。PC用とスマートフォン用、ケータイ用広告をひとつの画面で管理するため、操作に慣れないとケータイ用メニューにたどりつくまでめんどうに感じるかもしれない

図2
【2】2008年から代理店を介さずに利用できるようになったケータイ用リスティング広告「スポンサードサーチモバイル」。ケータイ専用のメニューにログインするため、操作や設定が簡単だ


キーワードの特徴

ケータイリスティング広告は、PCでの検索と比較すると、入力キーワードの語数が少ないとされてきた。しかし、最近のGoogleの調査によると、平均ワード数は2.18語。2語入力した人の割合が43%、1語が26%、3語は21%と複数語での検索が主流になってきている。複数語での検索が増えたということは、複数キーワード一致を使って絞り込みをかけるリスティング広告の利用も可能になったともいえる。間口を広げるだけでなく、特定のキーワードの組み合わせを入力したユーザーにだけ広告を表示することで、コストを抑えつつ、より見込みの高いユーザーにリーチすることができる。また、“ひまつぶし”利用が多いケータイは、オフの時間(お昼休み時間と深夜23時頃)がもっとも検索数が多いという。その時間帯でユーザーに“刺さる”仮説を立てて、広告表現やランディングページをプランニングするのもケータイ独特のおもしろさではないだろうか。


Column SEOやSEMと同時に考える「オフラインのサイト動線」
ケータイは“ひまつぶし”メディアであると同時に、ユーザーのプライベートにもっとも近いメディアだ。そのため、SEOやリスティング広告から誘導した“一見さん気分”のユーザーを確実な顧客にするためには「自分に関係することだと感じさせる」、「信頼感を持たせる」など何らかのブランディング施策が必要になる。逆に、リアル接点でユーザーが企業やブランドに対して「信頼感」を持っている瞬間があるなら、そのユーザーをサイトに来訪させるほうが手っ取り早い。商品のパッケージ、店舗でのレジまわりなど、顧客との信頼関係構築が担保されている空間にケータイサイトの入り口をつくるとよい。QRコードを利用すればほとんどコストをかけずにサイトへの動線が構築できる。SEOやSEMだけでなく、このようなオフラインの集客動線をどう生かすかも集客のプランニングでは大切なポイントになる。


[INDEX]
>>>  1 ケータイ向けSEO対策はPC向けのものとどこが違うのか
>>>  2 ケータイ向けSEMはより戦略的に活用すべき
>>>  3 ケータイサイトのアクセス解析は他メディアとの連携がカギ


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