実力と個性をもーっと伸ばそう
イラストを描く!その制作手法のすべて
吉岡ゆうこがイラストを描く、その制作手法のすべて ブラシを活用して人物イラストを描く 作品の下絵を基に、メインとなる人物を描き起こしていく。アナログの質感を出していくために、ブラシの使い方を工夫するのが作業のポイントだ。 |
作品のベースとなる下絵を描く |
まず、紙に鉛筆でメインの人物イラストの下絵を描いたら、これをスキャンしてPhotoshopで開く。続いて、ペンタブレットとブラシツールを使って、パーツごとにレイヤーを分けながら木々や背景を直接描き込んでいく 1-1 。こうして下絵を描くことができたら、レイヤーパネルメニュー→“新規グループ...”でレイヤーグループのフォルダを作成したら、下絵のレイヤーをこの中に移動し、[不透明度:20%]程度に設定しておく。
1-1
ブラシツールで下絵をトレースする |
まず、工程01で作成した下絵のレイヤーグループの前面に新規レイヤーを作成。続いて、描画色を肌色に設定したら、質感のあるブラシを使って人物の輪郭をトレースしていく 2-1 。輪郭をトレースすることができたら、塗りつぶしツールを使って輪郭の中を塗りつぶす 2-2 。
2-1 |
2-2 |
イラスト表現のチェックポイント | ||||
オリジナルのブラシでアナログ感を演出 工程02では、オリジナルで作成したブラシを使用して、アナログ感のある線を描いた。アナログ感を演出するために、[ドライメディアブラシ]や[ウェットメディアブラシ]などから質感のついたブラシを選んでもよいだろう |
ブラシを使って人物のディテールを描き込む |
ブラシを使って人物のディテールを描き込んでいく。まず、人物のレイヤーの前面に新規レイヤーを作成したら、質感のあるブラシを使って、髪の毛や顔の表情、下着などを描き込む 3-1 。さらに人物のレイヤーを[描画モード:乗算]に設定したら、背面に新規レイヤーを作成し、チークや口紅、アイメイクなどを細かく描き込み、レイヤーの[不透明度]などを調整して自然になじませた 3-2 。ここで人物のレイヤーを結合しておく。
3-1 |
3-2 |
洋服や小物を描き込んで人物のイラストを仕上げる |
洋服や小物を描き込んでいく。まず、人物のレイヤーをいったん非表示にしたら、工程01で作成した下絵に沿って、ドレスのスカート部分や帽子、リボンやバングル、鳥かごといった要素を、それぞれレイヤーを分けながら描く 4-1 。続いて、自動選択ツールでスカート部分をクリックして選択範囲を作成したら、deleteキーを押してスカートの画像を削除。この選択範囲を保持した状態で、質感のついたブラシを使って透け感のある色でスカート部分を塗っていく 4-2 。この要領で、質感のついたブラシで人物の細かなディテールを描き込んでいった 4-3 。
4-1 |
4-2 |
4-3
>>>「イラストを描く!その制作手法のすべて」トップへ
>>>ブラシを活用して人物イラストを描く
>>>アナログ感のある樹木のイラストを作成する(本誌にて公開)
>>>細かな背景を描き込んで作品を仕上げる(本誌にて公開)
本記事は『MdN』2010年11月号(vol.199)からの転載です。
そのほかには下記のような記事が掲載されています。
(▼クリックすると画像が大きく表示されます)
特集のすべての記事は誌面でお読みになれます。
月刊『MdN』掲載記事号の情報はこちら!