第2話 日本初のインタラクティブ・エージェンシー、スパイスボックス | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第2話 日本初のインタラクティブ・エージェンシー、スパイスボックス

2024.4.16 TUE

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メイン写真  Webプロデューサー列伝 第22回 
メディアの枠にとらわれない
新しいコミュニケーションを切り拓く
スパイスボックス


スパイスボックス クリエイティブディレクター 神谷憲司(カミヤ ケンジ)


博報堂グループのインタラクティブ・エージェンシーとして、2003年に設立されたスパイスボックス。ネット上でのコミュニケーションプランニングのブレーンとして、これまでに多くの実績を積み重ねており、カンヌ国際広告祭銅賞、東京インタラクティブ・アド・アワードゴールドなど、国内外の広告賞受賞歴も多く、つねに注目を集める存在だ。同社でクリエイティブディレクターをつとめる神谷憲司氏に、スパイスボックスに入社するまでの軌跡から手がけてきたプロジェクトなどについて、じっくりとお話を伺った。



第2話 日本初のインタラクティブ・エージェンシー、スパイスボックス



スパイスボックスとの出会い


神谷氏――神谷さんがスパイスボックスに入社されたのは、いつ頃のことだったのでしょうか。

神谷●僕がスパイスボックスに入社したのは、2006年の12月。ですから、ちょうど入社して丸5年が過ぎたところですね。最初はプロデューサーという立場で入社して、その後、クリエイティブ・ディレクターという肩書きになりました。入社した当初はまだ社員全員で20名とかそれくらいの規模で、みんな“プロデューサー”という肩書きだったのを覚えています。その意味合いとしては、ひとつの役割に終わらずに幅広くプロジェクトにたずさわろうということで、他の会社でいうところのプロデューサー職とは違うものでした。ですから、マーケッター的なプロデューサーや、ストラテジー・プランナー寄りのプロデューサーなど、さまざまな人材が揃っていましたね。


――スパイスボックスという会社について、詳しく教えてください。

神谷●スパイスボックスが設立されたのは、2003年の12月です。大株主は博報堂。弊社は博報堂グループにおけるインタラクティブ・エージェンシーとして機能しているという側面もあり、博報堂との協業もありますし、一方で、独自のクライアントの仕事や他の広告代理店との協業もあります。

今、世の中には“インタラクティブ・エージェンシー”を標榜する会社はさほど多くありません。こう言い切ってよいかどうかはわかりませんが、日本ではまだ、成功事例がないのが実情だと思います。スパイスボックスは「日本でNo.1のインタラクティブ・エージェンシー」を目指しています。そこに賛同するメンバーが、今どんどん集まっている状態で、僕が入社した頃に比べても、社員数は3倍以上に増えています。


日本でNo.1のインタラクティブ・エージェンシー


――2006年当時、神谷さんがスパイスボックスに転職した理由は何だったのでしょうか。

神谷氏神谷●前職の葵プロモーションではデジタルコンテンツに特化した新設の部署に配属されたので、Webを中心にさまざまなやりがいのある広告案件にたずさわることができました。ロンドンのhi-res!やスウェーデンのnorthkingdomといった世界的なクリエイターとも仕事をしてきました。他にも国内外の優秀なチームと制作の経験を積むことができたのは、非常にラッキーなことだったと思っています。ただ、もうちょっと俯瞰的にコミュニケーション全体を組み立ててみたいという思いと、メディアの枠にとらわれないアイディアを考えたくなって転職を思い立ちました。


――スパイスボックスでは仕事の仕方などは変わりましたか?

神谷氏神谷●確実にやることは増えましたね。今はクリエイティブディレクターとして仕事をすることが多いですが、クリエイティブだけでなく、戦略、メディアのことを考えることも結構あります。あと社内にデザイナーがいないので、外部の優秀なクリエーターをアサインしてチーム編成に頭を絞ることもとても重要だと思っているので、その辺りにも時間を割いてやっています。また、仕事の半分くらいは博報堂と一緒にやる仕事なので、博報堂のクリエイティブ・ディレクターとして動くことも多くなっています。


――スパイスボックスとしては、現在、どんな人材が必要だと考えているのでしょうか。

神谷●基本的には、課題解決能力の高い人材を求めていると思います。クライアントの課題自体もどんどん変わっていきますし、ソーシャルメディア自体も日々目まぐるしく変わっていく中で、企業と一般消費者・ユーザーをつなげる有効なコミュニケーションを組み立てるのは定型的なものではなくなっています。必要に応じて、毎回やり口を変えていかないと、うまくコミュニケーションできないわけですね。そういった状況の中では「こうあるべき」と凝り固まった人ではなくて、つねにフレキシブルに課題解決の新しい糸口を考えられる人、そういうことに対して積極的である人が求められていると思います。また、弊社は博報堂グループであることも大きな特徴です。広告についての膨大なリソースがありますから、自分の領域を積極的に広げていきたいと考える人には、最適の職場ではないかと思いますね。

(インタビュー/草野恵子 撮影/飯田昌之)



メイン写真 [プロフィール]
神谷憲司(カミヤ ケンジ)

CM制作会社葵プロモーションを経て、2006年にスパイスボックスに参加。KDDI「IS parade」や「million play hanabi」など、ソーシャルメディアを活用したキャンペーンを担当し注目を集める。最新作は三菱自動車の「i-MiEVねぶたPROJECT」。文化庁メディア芸術祭グランプリ、カンヌ国際広告祭銅賞、東京インタラクティブ・アド・アワードゴールドなど、国内外の広告賞受賞歴も多数。

URL http://www.spicebox.co.jp/
求人情報 http://www.spicebox.co.jp/about/recruitment/


[記事リンク]
>>> 第1話 人の心を動かすインタラクティブ広告
>>> 第2話 日本初のインタラクティブ・エージェンシー、スパイスボックス
>>> 第3話 Twitterを使ったプランニングで新境地を開く
>>> 第4話 産官学連携で行われたi-MiEVプロジェクト


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