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コラム

2013.6.13 THU

原点回帰―WWDC2013で見せたティム・クックの決意

原点回帰―WWDC2013で見せたティム・クックの決意

2013年06月13日
TEXT:大谷和利(テクノロジーライター、原宿AssistOnアドバイザー)


WWDC2013では、iWatchやiTVといった新たなプラットフォームの発表こそなかったものの、2大OSとハイエンドのMacラインおよびクラウド系サービスに大きな進化があり、それらの製品が実際に市場に出てくる秋以降のビジネス展開に大きな期待が生まれた。


みずからの強みを再確認

WWDC2013キーノートの冒頭で、直近の業績的な話題に触れるのは恒例となっている。今年は、前四半期にiPad miniなどの躍進で売上高は上がったものの純利益が低下したため、そこには触れなかったが、14カ国で407店舗に達したApple Storeのリテール展開や、5周年を迎えたApp Storeが5億ダウンロードを達成した話題など、Googleにはまねができない事業やAndroid陣営が遅れをとっている部分を、さりげなく強調していたように感じた。

また、Macプラットフォームの顧客満足度の高さへの言及は、単純な市場シェアやスペック競争ではない、アップルのスタンスを示したものといえる。

WWDCは本来、開発者向けのイベントであり、本社スタッフの多くも参加しているため、それらの人々に向けて目指すべきものを改めて認識してもらうという意味合いも強いのだ。


さらなる自動化、省力化を目指すOS X

ついにネコ科の猛獣のコードネームから離れ、新たにAppleの本拠地があるカリフォルニア州にゆかりのある名称を採用することになったOS Xは、その最初の愛称として、北カリフォルニアの有名なサーフポイント“Mavericks”を選択した。

このところ、大きな改良とその最適化を交互にメジャーリリースとして出しているAppleだが、OS X Mavericksは前者に相当し、見た目の違いとしてはFinderウインドウにタブの概念が採り入れられ、フルスクリーンモードにも対応したことが目立つ。これも、iOSとの親和性をさらに高める動きの一環といえる。

後述するiOS 7のようなデザイン上の大胆な変化はないものの、これは社内の開発チーム(現在はOS XもiOSもクレイグ・フェデリギの下で統轄されている)の人的リソースをiOSに集中させたためと考えられ、次の段階ではOS XにもiOS 7的なデザイン要素が採り入れられていくことが予想される。

機能面では、より省エネルギーのための改良と、処理の自動化を進める方向にある。総合的にAdvanced Power Optimization(先進的パワー最適化)と呼ばれる前者の技術は時代の要請でもあるが、MacBook Airに象徴されるノート系モデルの販売が好調なだけに、ハードウエアの進化と併せてバッテリー駆動の長時間化によってライバル製品に差を付ける上で大きく貢献するだろう。

後者の処理の自動化は、iCloud Keychainによる推奨パスワードの自動生成や入力、Mac App Storeから購入したアプリの自動更新、Calender入力時の住所の推測や周辺情報、マップ表示、道順や天候のルックアップなど。細々としているが、どれも本来はコンピュータが得意とする処理であり、あれば便利と思えるものをていねいにすくい上げた印象だ。

また、ファイルに対するタグ付け機能とiCloudの組み合わせは、Evernote的な用途への布石と見ることもできる。


ターゲットユーザーにピンポイントの新ハードウエア

続いて発表されたMacBook AirのアップデートモデルとMac Proは、Appleがターゲットユーザーの絞り込みを徹底して行っていることを如実に表すものだ。

まず、Intelの第4世代Core iプロセッサ(コードネーム“Haswell”)を搭載したMacBook Airは、11インチモデルで9時間、13インチモデルで11時間と、一日中使えるバッテリー駆動時間がセールスポイントだが、じつはCPUのクロックスピードが前モデルよりも落とされている。GPUやSSDの接続方法(SATA→PCIe)の違いもあって、トータルなベンチマークの低下を最小限に抑えつつ、体感速度を左右するストレージ処理を高速化しながら、バッテリー駆動時間を延ばすという仕様設定なのである。これには目先のスペック重視ではなく、MacBook Airのユーザーが求めるものを的確に実現するという意志が感じられる。

逆にMac ProではCPUからI/O周り、4Kグラフィックスにいたるまで惜しみなく最新技術を投入しながら、新たに“Unified Thermal Core”と呼ばれる統合的な冷却方式が開発され、それをアメリカ国内でアセンブルするという、ある意味で贅沢なつくりとなっている。

実際には台湾の鴻海(FOXCONN)のテキサス工場も関与していると思われるが、大きな流れとしては、付加価値の高いモデルによって米国内の製造業の再興と雇用創出を図ろうとするティム・クックの意図が見てとれる。これは、スティーブ・ジョブズ時代には見られなかった、企業責任としての社会貢献といえるだろう。

正式出荷が2013年後半となるため価格は発表されなかったが、主要パーツのコストを積算するだけでもかなり高額になることが予想される。しかし、Appleがこのタイミングで異例のプレビューを行ったことには、期待感を最大限に高める意図もあるものと見られ、最高性能のMac Proを待ち望んでいたプロユーザーは、今から貯金をしてでも入手したいと思わせる魅力的な製品なのである。


クリアデザインを目指したiOS 7

そして今回最大の目玉となったiOS 7は、予想通りにインターフェイスデザインを大きく変更してきた。ただし、それは噂されていたようなフラットデザインではなく、過剰なメタファを排除しつつも、擬似的な奥行き感やレイヤー構造を適度にバランスさせた新たな方向性だといえる。

今回のインターフェイス変更に関して総指揮を執ったデザイン担当上級副社長のジョニー・アイブは、ハードウエア製品の外装をデザインする場合にも、もっとも大切な要素は画面内の情報であると語っていた。それはiOS 7のインターフェイスデザインにも引き継がれ、注目すべきイメージやテキストを妨げる要素を排除し、本来は複雑な情報の構造に一定の秩序を与えることで、直感的な操作と状態の把握が可能なシステムをつくり出している。

そこには、加速度センサーを利用した擬似的な奥行き感の創出や、設定パネルなどを表示する際に磨りガラスのように背景をぼかすレイヤー効果なども採り入れられ、平板なインターフェイスではないことがわかる。あえていうならば、これは必要な情報を純化して伝え操作させる、“クリア(明確、明快な)デザイン”とでも呼ぶべきものだ。

今後、AppleはiPadの画面サイズに対してもこれを応用し、最終的にOS Xやまだ見ぬiWatch、iTVへも発展させていくことになるだろうが、次の10年を担うインターフェイスの原型として十分な資格をもつコンセプトだと捉えてよいだろう。


最後のメッセージビデオに秘められたクックの決意

ところで、クックはキーノートの最後に“Designed by Apple in California”をメインキャッチに据えたメッセージビデオを流した。トーンを抑えた企業広告的な内容だったため、「なぜ、わざわざこのタイミングで?」と思う方もあったかもしれないが、クックとしては、ここでもう一度、全社員と世界に向けてAppleの立ち位置を明確に示すことを選んだのだと思う。

ジョブズが復帰した時に打ち出した“Think Different”のようなはでさはないが、これはクックなりの初心回帰であり、原点を見失わないための戒めのようなもの。今回のキーノートが秋以降の展開の「予告編」だったとすれば、後発勢の追い上げの中で、勝って兜の緒を締めることにしたAppleの「本編」は、大いに期待できる仕上がりになりそうだ。

ティム・クック
ティム・クック




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大谷和利氏近影

[筆者プロフィール]
おおたに・かずとし●テクノロジーライター、原宿AssistOn(http://www.assiston.co.jp/) アドバイザー。アップル製品を中心とするデジタル製品、デザイン、自転車などの分野で執筆活動を続ける。近著に『iPodをつくった男 スティーブ・ ジョブズの現場介入型ビジネス』『iPhoneをつくった会社 ケータイ業界を揺るがすアップル社の企業文化』(以上、アスキー新書)、 『Macintosh名機図鑑』(エイ出版社)。

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