デザインとグラフィックの総合情報サイト
[エムディエヌ・デザイン・インタラクティブ]

iPad Pro、クリエイターならどう使う?創造性は広がる?<後編>

ニュース

iPad Pro、クリエイターならどう使う?創造性は広がる?<後編>


iPad Pro、クリエイターならどう使う?創造性は広がる?<後編>



2015年1月14日
TEXT:佐藤 勝


前編に引き続き、iPad Proの試用レビューをお届けしたい。今回はApple Pencilとあわせて、もうひとつのiPad Pro専用アクセサリであるSmart Keyboardも試しながら、実際の仕事に使ってみた。


「文字を書く」仕事も効率的に


Smart Keyboardは、iPad用純正アクセサリのSmart Coverと同様に、マグネットで簡単に着脱できる。キー配列は、記号入力のキー配置がPCやMacの日本語キーボードと若干異なるが、慣れれば問題ないレベルだ。
筆者は本記事の原稿執筆に使ってみたのだが、iPad Proのディスプレイカバーを兼ねた薄型のデザインにもかかわらず、キーを打った時の手応えも確かで、ミスの少ない、素早い文字入力ができた。Bluetoothペアリングの手間も不要で、キーボードを使いたい時すぐに入力を始められる。

Smart Keyboardをセッティングしたところ。マグネット着脱だが安定感があり、タイプしていても本体がぐらつかない
Smart Keyboardをセッティングしたところ。マグネット着脱だが安定感があり、タイプしていても本体がぐらつかない

Google ドキュメントやMicrosoft Wordなどのアプリと Smart Keyboardと組み合わせれば、文書作成にも十分使えそうだ
Google ドキュメントやMicrosoft Wordなどのアプリと Smart Keyboardと組み合わせれば、文書作成にも十分使えそうだ

また、Apple Pencilの手書きでノートを取るのも、ほぼストレスを感じることなく快適だ。打ち合わせや取材などで必ずノートを取る仕事スタイルの人でも、作業効率化に役立つだろう。

iOS9のメモアプリで手書き入力ができる。作成したメモやノートはiCloudやDropboxなどで共有したりできる
iOS9のメモアプリで手書き入力ができる。作成したメモやノートはiCloudやDropboxなどで共有したりできる

大画面が活かせる、マルチタスク機能


もう一つ注目したいのが、画面に2つのアプリを表示させて作業できる、iOS9のマルチタスク機能。画面右端から内側にスワイプすると、画面右側にもう一つのアプリを配置できるSlide Overが起動する。例えば、写真アプリで画面右側に資料を映し出しながら、Adobe Sketchでスケッチする、といった使い方が可能で、12.9インチの大画面が大いに活用できる。iPad Proに搭載されたパワフルなA9プロセッサのおかげか、2つのアプリを動かしていても、動作がもたつくことはほとんどなかった。

Googleドキュメントでの作業中に、Slide Overを起動させたところ。この状態で、右側に配置したいアプリを選ぶことができる
Googleドキュメントでの作業中に、Slide Overを起動させたところ。この状態で、右側に配置したいアプリを選ぶことができる

Slide Overで写真アプリを選択した。この状態で、右側のアプリ画面をさらに左へスワイプすると、2つのアプリを1:1の比率で表示するSplit Viewになる
Slide Overで写真アプリを選択した。この状態で、右側のアプリ画面をさらに左へスワイプすると、2つのアプリを1:1の比率で表示するSplit Viewになる

さらに欲を言うなら、写真アプリの画像をドラッグして、もう一方のアプリに直接挿入するなど、アプリ間のデータ受け渡しが直感的にできたらいいな、と思った。この点は、いずれiOSや各種アプリのアップデートで実現されれば嬉しいところだ。

映像・音楽も積極的に作ってみたくなる


そのほか、映像編集のiMovie、音楽制作のGaragebandなどのアプリも使ってみた。これらはiPadの従来モデルやiPhoneでも使用できるが、iPad Proの場合は、Apple Pencilで軽快かつ精密な操作ができるため、より積極的に使えるように感じた。動画や音楽を本格的に作ったことがなくても、「ちょっとやってみようかな…」と気軽に挑戦できるのが魅力的だ。

iPhoneで撮りためた動画をAirdrop経由で読み込んで、iMovieで編集。Apple Pencilを使うと、クリップのトリミング操作などがやりやすい
iPhoneで撮りためた動画をAirdrop経由で読み込んで、iMovieで編集。Apple Pencilを使うと、クリップのトリミング操作などがやりやすい

実はこれ、クリエイターを取り巻く環境の変化が激しい時代だからこそ、大事なことかも知れない。専門外のジャンルであっても、ものづくりのツールを積極的に楽しみながら使っていけば、自分の表現の幅を広げることができるかも知れないのだ。iPad Proはそんなチャレンジのきっかけももたらしてくれそうだ。


まとめ:プロのための「コミュニケーションツール」


今回、iPad Proを実際の仕事に使って一番ハマったのは、作成したラフや資料を誰かに見せながら話をする場面だった。12.9インチのディスプレイサイズは、机をはさんだ向かい側の相手にもよく見えるし、その場で書き足したり修正を加える…といった場合でも、素早く取り回しができる。

片手でiPad Proを持って、Apple Pencilを使いながら相手に説明する、というスタイルがしっくり来る
片手でiPad Proを持って、Apple Pencilを使いながら相手に説明する、というスタイルがしっくり来る

iPad Proは、本格的な作り込みをする「作業マシン」というよりも、アイデアを生産して共有するプロのための「コミュニケーションツール」という立ち位置がぴったりだ。ソファに座って自由に発想を広げながらApple Pencilを動かし、その成果をクライアントやチームスタッフと共有し、アイデアを形にしていく……いくらハイスペックなデスクトップマシンやノートPCでも真似の出来ない体験だ。

iPad Proの便利さは現状でも十分すぎるくらいだが、11月に発売されたばかりということもあり、ディスプレイ解像度やApple Pencil独自の入力機能に対応していないアプリも存在する。対応するアプリが増えていけば、当然iPad Proでできることはさらに広がる。今後の進化も大いに期待できそうだ。

*「iPad Pro、クリエイターならどう使う?創造性は広がる?」の前編はこちら

twitter facebook google+ このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS

関連ニュース