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アート/イベント

グラフィックの可能性を印刷で探る恒例のポスター展「GRAPHIC TRIAL 2024」

2024.04.30 Tue

印刷博物館P&Pギャラリーで「GRAPHIC TRIAL 2024 -あそび -」が開始されました。クリエイターとTOPPANグループによる “グラフィックの可能性を印刷で探るポスター展” です。会期は2024年7月7日(日)までで、入場無料で鑑賞できます(印刷博物館展示室に入場の際は入場料が必要)。

新たな印刷表現を探るプロジェクト

「GRAPHIC TRIAL」は、ポスターの作品とその完成までの “実験プロセス” を公開することで、印刷の魅力を伝える企画展です。ポスターの制作の際に、色数や紙やインキなどに制限をつけず、印刷・加工の工夫でどこまでの表現が可能であるかが探られています。

第18回目の開催となる今回は「あそび」がテーマとして設定されました。第一線で活躍するクリエイターとTOPPANグループが協力し、“全力で楽しみながら” 作品づくりにチャレンジしています。

参加クリエイターは、日比野克彦氏、岡崎智弘氏、津田淳子氏+大島依提亜氏、生島大輔氏の4組です。展示会場にもテーマに沿って “あそび” の要素が取り入れられ、玩具をモチーフとした演出などが加えられています。

展覧会『グラフィックトライアル2024 -あそび-』(YouTubeより)

印刷とデジタルの融合へのチャレンジ

トライアルの具体例として、東京藝術大学学長でもあるアーティスト・日比野克彦氏の作品は、VRで制作されました。印刷とデジタルの融合にチャレンジする試みです。“現実には存在しない作品” が、印刷で具現化されています。

また、JAGDA新人賞や亀倉雄策賞の受賞でも知られるグラフィックデザイナーの岡崎智弘氏は、ポスターを撮影/再生することでアニメーションが生まれる作品を制作しています。ポスターをレコードのような “記録媒体” と捉えた発想です。

このように、印刷とデジタルを融合させ、“さまざまな姿に形を変える新しい印刷のあり方” を楽しめるのが、「GRAPHIC TRIAL 2024」の醍醐味の1つとなっています。

日比野克彦氏の制作風景(左)と岡崎智弘氏のトライアルの一部(右)

印刷でどこまでの表現ができるかの追求

グラフィック社「デザインのひきだし」編集長の津田淳子氏とグラフィックデザイナー・大島依提亜氏のペアは、印刷にまつわる豊富な知識を生かして印刷での表現の面白さを追求しました。“量産可能な印刷” としてオフセット印刷にこだわり、まるでシルクスクリーン印刷のような仕上がりや、オフセット印刷では難しいとされている色の表現などにチャレンジしています。

生島大輔氏は、2013年に凸版印刷に入社したディレクターです。ビジネストランスフォーメーションセンター エクスペリエンスデザイン本部に在籍し、これまでさまざまな企業/事業/団体/学校などのブランド戦略策定やブランドデザインに従事しています。生島氏は今回、“モコモコ” の質感が特徴的な起毛印刷のフロッキーの “常識を覆すような使い方” に挑戦しています。

左は津田淳子氏&大島依提亜氏、右は生島大輔氏のトライアルの一部

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■期間:
2024年4月27日(土)~7月7日(日)

■開催場所:
印刷博物館 P&Pギャラリー
東京都文京区水道1-3-3 TOPPAN小石川本社ビル

■問い合わせ先:
TOPPANホールディングス株式会社 印刷博物館
url. https://www.toppan.com/ja/joho/gainfo/graphictrial/2024/

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