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Cintiq Companion Hybrid

Wacom, New Work Style Suggestion

「Cintiq Companion Hybrid」で変わるクリエイティブワークの最前線

ペンで画面に直接描き込めるワコムの液晶ペンタブレット「Cintiq」に、モバイルでの利用も可能にした「Cintiq Companion Hybrid」が加わった。クリエイターの創作スタイルを根本から変える可能性を秘めた同製品を、第一線で活躍するイラストレーターの山代政一さんに使用してもらい、その魅力や活用方法について伺った。(TEXT:山口 優 PHOTO:片桐 圭)

「Cintiq Companion Hybrid」の真価を探る

オフィスでは高性能な液晶ペンタブレットとして、外出先ではアイデアをまとめるためのモバイル端末として活用できる「Cintiq Companion Hybrid」。
ふたつの機能を併せ持つ“ハイブリッド”なクリエイティブタブレットは、クリエイターの創作活動にどのようなメリットをもたらすのだろうか。
イラストレーターの山代政一さんに製品を実際に使ってもらい、その魅力や使い勝手を伺った。

01 画面に直接描けるからこそ得られる恩恵

画面に直接描き込めるのが大きな特長だ

山代さんがワコムのペンタブレット「Intuos」に出会ったのは、およそ10年ほど前のこと。当初はマウスとペンの操作感の違いに戸惑ったというが、使ううちに頭の中のイメージを的確に形にできる使い勝手のよさを実感し、1週間もしないうちに手放せないツールへと変わっていったそうだ。

そんな山代さんが、今回「Cintiq Companion Hybrid」を使ってまず便利に感じたのが、画面に直接描き込める点だったという。

「ペンを走らせると、それに追随して筆跡が表示される——。アナログでは当たり前のことですが、デジタルでは画面上のカーソルを目で追いながら手を動かすことに慣れていたので新鮮でした。子どもの頃、紙のスケッチブックにお絵描きしていた楽しい感覚を思い出させてくれましたね」

山代さんは仕事柄、ZBrushのようなスカルプト(彫塑)系の3Dツールを使うケースもよくあるそうだが、「まるで本当に手で粘土をこねるように形状をつくれてしまう。その直感的な操作感を知ってしまうと、もう元には戻れません」とのことだ。

02 Intuosシリーズと遜色ない描き味を実現

筆圧感知やペンの傾き検出はもちろん、マルチタッチ操作にも対応する

Cintiq Companion Hybridは、2048レベルの筆圧感知、ペンの傾き検出など、他のCintiqシリーズやIntuos Proと同等のペン性能を備えている。長年Intuosシリーズを使い込んできた山代さんも「Intuosと比べて描き味はまったく遜色ない」と語る。

「ペンを走らせたときの滑らかさ、細かな指の動きに対するレスポンス、描き始めの筆の軽さなど、いずれも違和感はまったくありません。筆圧の微妙な加減も、ペンの傾きも忠実に捉えて表現してくれますし。マルチタッチ操作に対応しているため、画面に手で触れてオブジェクトを動かしたり画像を拡大表示したりできるのも便利ですね。Intuosに慣れている人なら問題なく使い始められると思います」

03 想像以上に快適なデュアルディスプレイとしての使い心地

上下に画面を並べてデュアルディスプレイ環境で作業できる

Cintiq Companion Hybridの特長のひとつに、いつも使っているPCにつなぐと、簡単にデュアルディスプレイ環境を構築できることがある。山代さんによると、それが想像以上に快適だという。

「メインディスプレイで全体を見ながら、Cintiq Companion Hybridで拡大表示して細かい部分の作業をしたり、MayaでモデリングしながらPhotoshopでテクスチャの描画やレタッチをしたり。しかもCintiq Companion Hybrid側でメインディスプレイの操作を出来るように設定も出来るので、従来の環境に比べると作業効率が格段にアップするんですよ。」

04 場所を問わず自由なスタイルで使えるフレキシビリティ

ソファなどでリラックスしながら作業の続きをすることができる

Cintiq Companion Hybridは通常の液晶ペンタブレットと異なり、PCとつないでいるケーブルを取り外せば、Android OS内蔵のモバイル端末として使用することができる。またペイント機能を備え、PSDファイルで書き出しが可能な「Wacom Creative Canvas」などのアプリがあらかじめインストールされており、スケッチパッドとしてラフを描いたりアイデアをまとめたりするのに活用できる。

「作品を作り上げるときはPCにつないで作業をしなくてはいけませんが、ラフスケッチを描いたり、色を塗って配色を考えたり、オフィスのソファーだったり、打ち合わせ中だったり、外出先だったり、机以外の場所でできるというのは、その時々の気分を重視したものづくりがすごくやりやすいんです」

05 1台で何通りにも使える利便性の高さ

Cintiq Companion Hybridの魅力を語る山代さん

単体でモバイル端末としても使用できることで、Cintiq Companion Hybridの使い道は大きく広がると山代さんはいう。

たとえば、PCにつないでCintiqとして使えるのはもちろん、モバイル端末として、アイディア出しをするスケッチブックとしても、作品のデータを保存しておけばポートフォリオとしても使える。

そういった何通りもの使い道が、いつも使用しているペン1本で全てを実現できてしまうのも大きなメリットだろう。

PRODUCT INFORMATION

「Cintiq Companion Hybrid」とは

PCにつなげばフル機能の液晶ペンタブレット「Cintiq」として使用でき、単体でタブレット端末としても使えるハイブリッド端末。液晶サイズは13.3インチで、解像度はフルHD(1920×1080ドット)に対応する。また、2048レベル筆圧機能や傾き検出機能を搭載しており、繊細な絵筆タッチを再現することが可能。このほか、作業効率を向上させるエクスプレスパッドなどを装備している。

製品ラインアップ:Cintiq Companion Hybrid 16GB
         Cintiq Companion Hybrid 32GB
URL:https://tablet.wacom.co.jp/article/cintiq-companion-hybrid