オフィス潜入リポート「こんなオフィスで働きたい!」
スピンオフ企画(海外編) Twitter, Inc. 後編(3)
前編はこちら >> 海外編 Twitter, Inc. 前編
ユーザーたちが、140文字以内のテキスト(通称、ツイート)を投稿することで構築されていくコミュニケーションネットワーク「Twitter」。そのめざすところは「自分が大切に思っている人やものごととの距離を、近づける」こと。2006年のサービスイン以来、存在感を急激に高めてきたTwitterの、サンフランシスコ本社に潜入する。
オフィスの廊下にレイアウトされたウレタン製のイス。ここに座って仕事をする人も少なくない。なお、このイスに限らず、Twitterのロゴにも使用されている「ブルー」はオフィスの至るところで目にできる |
社内には、ヨガ専用のスタジオも完備
たくさんのエンジニアが在籍するフロアにあるレクリエーションルーム「Larry's Lounge」。ゲームに没頭する社員さんの目は、真剣そのもの |
Twitterの使命は、大切に思うものとの距離をなくすこと。
──御社の主な収益源は何でしょうか?
現時点では、収入のほとんどは3つの広告製品「プロモツイート」「プロモアカウント」「プロモトレンド」からのものです。ちなみに、2011年12月の時点での広告主数は2400社になります。
──サンフランシスコの本社では、何か仕事の質を高める工夫はされていますか。
最も力を入れていることは、社内コミュニケーションです。現在のところの社員数は約1000名。大きな会社とはいえませんが、数人で始めた頃に比べると、社内の様子は大きく変化しているため、オフィス内には社員がさっと集えるスペースが、いたるところに設けられています。
全社員のうち200名は、サンフランシスコのオフィス以外に籍を置いているのですが、本社から離れていても「社内で何が起きていて、どんな方向に進んでいるのか」を全社的に共有できるよう、ビデオ会議システムなどを活用しています。これによって、日頃から多くの社員同士が、顔を合わせられるようになっています。
──社内におけるユニークな取り組みがあれば教えてください。
「Hackweek」という週を、年に4回設けています。エンジニアなら自らの手で、エンジニアではない人ならエンジニアと組むことで、普段の業務とは無関係に、興味のあるプロジェクトや、役に立つと思うツールの開発に勤しみます。こうして作られたものは、最終日にオフィス内で発表され、社員は気に入ったものに一票を投じます。ここでのゴールは、ユニークでクリエイティブなアイデアを引き出し、イノベーションを起こすこと。Hackweekには、日本をはじめサンフランシスコ以外のオフィスからも、参加できます。
──多くの著名人がTwitterを利用していますが、近年成功を収めた例は何でしょうか。
直近ならオリンピック選手たちでしょうか。選手自らがツイートすることで、試合前後の思いや、テレビなどからは見えてこないオフの様子を発信でき、ファンは選手を身近に感じることができたと思います。実際、オリンピックの期間中は、多くの選手がフォロワーを増やしました。特にテレビ中継がされない種目の選手にとって、Twitterでのメッセージ発信は間違いなく有意義だったはずです。
──今後のビジョンについてお話いただけますか。
Twitterの役割は、それぞれのユーザーと、その人が大切に思っている人やものごととの距離を近づけることです。今後も、場所、年齢、性別、文化や経済的背景などを問わず、世界中の人々が、より便利に使えるように改善を重ねていく予定です。
(取材・文:立古和智)
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