知れば知るほどおもしろい名画鑑賞。 西洋美術に潜むメッセージを読み解く「名画の読解力 」発売
株式会社エムディエヌコーポレーションは、西洋美術史とその裏側にある物語を解説する書籍「名画の読解力 教養のある人は西洋美術のどこを楽しんでいるのか! ?」を9月19日に発売した。B5変型判/272P/モノクロ/1,600円(税抜)。
美術館に行き「なんとなく名画を鑑賞する」、「美しさに感動をする」。それも決して間違いではない。が、もう一歩踏み込んでみてはどうだろう。昔から名画鑑賞には「教養人の知的楽しみ」という側面があり、絵の裏側に潜む物語や規則性を知ることで、想像力が広がり、さらなる楽しさが享受できるようになるものだ。
本書では「物語を読むように、名画を読み解く」コツを詳細に解説する。例えば「イヌ、サル、キジを連れている男の子」を見れば桃太郎だと分かるように、西洋絵画にも「これが一緒に描かれていたらこの人物」という約束ごとがある。白い百合とともに描かれた女性は「聖母マリア」、鷲や雷とともに描かれた男性は「ゼウス」、月桂樹の冠と竪琴なら「アポロン」といった具合だ。
同様に、描かれているモノや配置によって、その絵がどんな物語の何のシーンを表しているのか、なども分かってくる。宗教画において多く登場する聖女の場合だと、その女性が赤い服に青いマントを羽織っていたら、それは聖母マリア。そこに白い百合が描かれ、天使がお告げをしているようなシーンだと、その絵は「受胎告知」の場面を描いたもので、天使はガブリエルだと特定できるわけだ。
このような知識を持ったうえで名画を鑑賞すると、「この人物は聖母マリアだから、このシーンは……」「これが配置されているということは……」というように、絵の中に込められたメッセージを探し、それを読み解くという、まったく新しい名画鑑賞の手法、「知的楽しみ」を味わえるようになる。
本書では、西洋美術史の解説を縦軸に、それぞれの名画が描かれた時代の教養を横軸に構成することで、大人の教養としての名画を総合的に理解できるようになっている。名画に潜む情報量は想像以上に多く、奥が深い。西洋美術史や名画に興味がある方はもちろん、大人としての教養を身に着けたいすべての人に手に取って欲しい一冊である。
出版社:株式会社エムディエヌコーポレーション
価格:1,600円(税抜)
田中久美子 監修
URL:http://www.mdn.co.jp/di/book/3218403006/
Amazon:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844367625/
2018/09/20