ステンシル技法を用いたパネル作品を展示するストリートアーティストのHYKRX氏の個展が開催
2019年5月10日(金)から6月2日(日)まで、EUKARYOTEにて「HYKRX SOLO EXHIBITION」が開催される。ストリートアーティストのHYKRX(ヒャクラク)氏による約2年半振りの個展。新作の「privacy」を中心とした展示が繰り広げられる。月曜休廊で、開廊時間は12:00~19:00。
HYKRX氏は、1990年にバンドのフライヤーからキャリアをスタートさせた。現在は奈良県を拠点に多数のミューラルからキャンバスまでをステンシルをメインに描き、独自にメッセージを発信している。ストリートアートにおけるステンシル技法は、もともとは公共物への違法なグラフィティの手段として、即時性などに優れていたため広まったもの。HYKRX氏の作品は、一見すると刺激的な表層から社会批判にも見えるが、躊躇のないメッセージ性と高度なカッティング技術というストリートアートの文脈を引き継ぎながら、情報社会のサイクルの中で埋もれていく感情を表現している。
本展では、陰影を計算して“職人的”な手作業で切り抜かれた型に対し、スプレーの濃淡や飛沫、ドリップを生かしたステンシル技法で表現したパネル作品を約20点展示。メインビジュアルの「privacy」については、HYKRX氏本人からは「ありがとうを伝えるにはショッピングバッグに書いてあるくらいのTHANK YOUが適温なのかもしれない」と制作の意図が語られている。