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「HTML 5が開くWebアプリケーションの隆盛──中編」 by. 小川 浩 - MdN Design Interactive

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「HTML 5が開くWebアプリケーションの隆盛──中編
2009年10月19日

TEXT:小川 浩
(株式会社モディファイ CEO 兼クリエイティブディレクター)



Flashなしで図表を描画できる「Canvas」

前回も少々触れたが、「Canvas」とは、ブラウザ上に図表を描くために策定された仕様だ。

HTML上で図やグラフを表現するためには、これまで画像ファイルを使うかFlashやJavaアプレットを利用するしかなかったわけだが、Canvasではそうしたプラグインをいっさい使わずにJavaScriptによって、そうした図表を描画することができる。もちろん、Flashほどの複雑な図形の描写ができるわけではないが、たいていのグラフ等は十分表現することが可能だ(ただし、アニメーションのように描画を動かすことはできない、という欠点はあり、これについては「Video」と呼ばれるHTML5の別の仕様によって実現されることになる)。

ちなみにCanvasは、Mac OS Xの標準技術であるDashboardから派生した技術である。

Canvasについて説明するAppleのWebページ
Canvasについて説明するAppleのWebページ(リンク


Googleというスポンサーの存在

HTML 5には上述のCanvasに加えて、動画処理を行う仕様としての「Video」、位置情報を処理する仕様としての「Geolocation」など、現時点でPCやモバイルインターネットで頻繁に使うと思われる情報処理の仕様があり、Internet Explorerをのぞく、ほとんどの最新ブラウザ(具体的には、Chrome、Safari、Firefox、Operaなど)によってサポートされる予定だ。

もちろん、HTML 5はW3Cによって策定中の実験的なフォーマットであり、今後世界標準になるかどうかはまだ決まったわけではないのだが、Googleが全面的にプッシュしていることから、数年以内に一気に全世界的に普及する可能性が出てきている。

Googleは「世界中のすべての情報をWebを介して検索可能とする」というミッションを掲げており、一時的にネイティブアプリケーション(PCやモバイル機器にインストールして使うアプリ)でのサービス提供を余儀なくされることがあったとしても(Google EarthやGoogle Talkなどがそれだ)、結局はすべてをWeb化する。つまり、ブラウザのみで利用できるWebアプリケーションとして提供するわけだ。ブラウザも標準仕様のみで使わせることにこだわっており、(いまではAjaxとして知られることになった)HTML+JavaScript、そしてCSSだけのプラットフォームによるWebの世界の実現を長期的に、戦略的に進めている。


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[筆者プロフィール]
おがわ・ひろし●株式会社モディファイ CEO兼クリエイティブディレクター。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)などがある。




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