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「TwitterがRSSを殺す?」
2009年5月8日

TEXT:小川 浩
(株式会社モディファイ CEO 兼クリエイティブディレクター)



フィードの役割

「フィード」とは、Webサイト、特にメディア(ニュースサイトやブログ)などのコンテンツの全文、もしくは一部を配信用に加工した文書のことである。代表的なフィードの記述フォーマットとしてよく知られるものがRSSやAtomであり、数年前まではこれらのフォーマットを統合して、共通化していこうという動きが顕著であった。しかし、最近ではフィードリーダー側が進化して、RSS1.0や2.0、Atomなどの仕様の違いを吸収してくれるうえ、ほとんどのブラウザーがフィードリーダー機能を包含しはじめたことで、これらを問題視する声はほとんど聞かれない。

フィードの役割は大きく分けると、「新しいコンテンツのプロモーション」と、「コンテンツのシンジケーション」のふたつである。

ニュースサイトなど、純粋にサイト自体のPVを広告によってマネタイズしているメディアの中では、積極的にフィードのプロモーション利用に取り組む姿勢が近年明確になってきている。特に欧米のメディアは紙からネットへの完全なシフトを急いでおり、コンテンツをジャンルごとに分けてきめ細かくセグメントしたフィードを配信し始めている。

Amazonはレコメンデーションエンジンを活用したECサイトの代表格
twitterfeed
http://twitterfeed.com/


Twitter Feedの台頭

最近、RSSでもAtomでもない新しいフィードが台頭してきている。それは「Twitter Feed」と呼ばれるもので、これまでRSSないしAtomが担ってきた、フィードのプロモーション的役割のお株を奪い始めている。

要は、自社のサイトのコンテンツの更新情報を、RSSフィードの配信を細かくセグメントしたのと同様に、セグメントしたコンテンツ情報ごとにTwitterのアカウントを取得して情報を配信するのであるが、さまざまなメディアがサイトのプロモーションという用途にTwitterを採用し始めている。メディアだけではなく、デルのようなメーカーまでがインターネットのコミュニケーション戦略のひとつとしてTwitterを使い始めており、利用開始からわずか3カ月程度でトラフィックを100万ドルもの売上に変えることに成功しているという。

実際のところ、フィードリーダーの普及率は近年はあまり向上しておらず、Twitterユーザーは爆発的に伸びており、2009年の夏には全世界で5000万人を超える可能性が高い。だとすれば、RSSによるフィードをやめないにしても、Twitter Feedがサイトへのトラフィック誘導という目的にはより適しているという認識が広まれば、RSSやAtomによるフィードがメールによるトラフィック誘導から奪いつつあった主役の座を、Twitterが横からさらうということになるかもしれない。


「レコメンデーションエンジンとは何か?──前編」を読む
「台頭するTwitterのビジネスモデル──(1)」を読む


小川浩氏近影

[筆者プロフィール]
おがわ・ひろし●株式会社モディファイ CEO兼クリエイティブディレクター。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)などがある。




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