「Twitter Contributorsは企業の参入に拍車をかけるか?」 by. 小川 浩
「Twitter Contributorsは企業の参入に拍車をかけるか?」
2009年12月16日
TEXT:小川 浩
(株式会社モディファイ CEO 兼クリエイティブディレクター)
複数名で1つのアカウントを共有するのはTwitterの常道
Twitter社が、米国時間2009年12月14日に発表した「Twitter Contributors」は、1つのアカウントに対して複数人数で投稿を行うというユースケースに合わせて設計された、企業向けの新サービスだ。
企業がTwitterを利用する場合、1アカウントに対して、何人かのスタッフがキャラクターを分けて投稿するケースはよくあった。たとえば米国の人気歌手であるブリトニー・スピアーズのアカウント(@britneySPEARS)は、本人だけでなく、CGMスタッフ数人によって運営されている。
これまでであれば、1つのアカウントに対する投稿者の人格をシステム的に切り分けることはできなかったので、140文字内で投稿者名やイニシャルを書くことで視覚的に区別するしかなかった。たとえばブリトニー本人であれば、( - Brit or Briteny )などの表記をしていた。
米国時間2009年12月14日に発表された「Twitter Contributors」についてのページ
http://blog.twitter.com/2009/12/feature-test-with-businesses.html
140文字にカウントされない投稿者の名前
このユースケースに対応するためTwitter社が発表したのが「Contributors」だ。
この機能は上述のように複数で1つのアカウントを管理する際に、投稿者の名前を自動的に140文字の投稿制限字数以外に表記できる。場所は、投稿時間や投稿ツールの別を表記する部位になる。
この機能はTwittter関連サービスを開発するサードパーティにもAPI公開される予定とのことである。いよいよ企業のTwitterマーケティング参入に拍車がかかることだろう。
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[筆者プロフィール]
おがわ・ひろし●株式会社モディファイ CEO兼クリエイティブディレクター。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)などがある。