第1回 ActionScriptの基本 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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イチから始めたい人、リトライしたい人のためのFlashのABC

Lesson5 ActionScript

第1回 ActionScriptの基本


ActionScriptを利用するとタイムラインのコントロール、プロパティの変更、ムービークリップの操作、別のURLへジャンプ、外部SWFファイルやJPEGファイルの読み込み、外部テキストの表示など、さまざまなアクションを設定することができる。ボタンをクリックしたときに表示を変更したり、マウスの動きに合わせてオブジェクトを動かしたりと、アニメーションだけではできなかったインタラクティブなムービーも作成可能だ。ActionScriptを習得すれば、Flashの世界が大きく広がるだろう。

解説:北川貴清
※「FlashのABC」の本文中の解説で使用しているサンプルデータは、別ページでダウンロードができます。(Lesson5第1回の解説ではサンプルデータを使用していません。)


■Summary:ActionScriptの要素
ActionScriptを記述する上で、知っておきたい要素を紹介しよう。何かのアクションを命令したり、値を設定する場合には、オブジェクトに対して行うというのが基本となる。


オブジェクト
ActionScriptの命令を与えることのできる対象。ムービークリップインスタンス(MovieClipオブジェクト)やボタンインスタンス(Buttonオブジェクト)、テキストフィールド(TextFieldオブジェクト)などを指す。形のない、数値(Numberオブジェクト)や文字列(Stringオブジェクト)なども含まれる。ステージに配置したオブジェクトに命令を与えるためには、「インスタンス名」をつける必要がある。

ドットシンタックス
オブジェクトを参照して、メソッドを実行するときなどに、「object.method()」のようにオブジェクトとメソッドをつなぐために記述する[.]のこと。

プロパティ
オブジェクトの属性のこと。ムービークリップならばx座標(「_x」)、y座標(「_y」)、透明度(「_alpha」)などがある。

メソッド
オブジェクトに対して実行する命令のこと。フレームを操作する「nextFrame」、「prevFrame」など、さまざまな種類がある。

引数
「this.gotoAndStop(10);」や「_root.getURL("http://www.MdN.co.jp/");」のように、アクションを実行するときに参照す「()」内の数値や文字の値のこと。数値や変数が引数の場合はそのまま記述し、文字列の場合は「""」で括って記述する。

イベントハンドラメソッド
ボタンをクリックしたり、マウスを移動したりという「イベント」と呼ばれる動作が起こったときに、アクションを定義することができる命令。「onRelease」などがある。

変数
数値や文字などのデータを入れておくための器。任意に定義することができる。例えば、変数「score」にゲームの点数の値「100」を入れるには「score=100」とする。

演算子
「+」、「-」、「/」、「*」、「=」などの記号。通常の計算式だけでなく、代入、比較などの用途もある。


■Summary:アクションパネルの構成要素
ActionScriptを記述するには、[アクション]パネルの[スクリプトペイン]に直接手入力するか、[アクションツールボックス]や[スクリプトに新規アイテムを追加]からアイテムを選択してスクリプトを挿入することができる。

【図5】[アクション]パネル
【図1】[ウィドウ]→[アクション]で[アクション]パネルを開いて、図中の番号と照らし合わせながら下の解説を見ていこう。

(1)スクリプトペイン
スクリプトを記述する場所。直接入力することができる。

(2)アクションツールボックス
カテゴリリストからアイテムを選択して、ダブルクリックするか、ドラッグするとスクリプトペインに挿入することができる。

(3)スクリプトナビゲータ
ムービー内で設定しているActionScriptの場所が階層リストで表示される。リストをクリックすると、フレームやシンボルに移動しなくても、そこに記述されているActionScriptが表示される。

(4)スクリプトタブ

(5)スクリプトを固定


【図2】[アクションツールボックス]
【図2】[アクションツールボックス]

(1)スクリプトに新規アイテムを追加
[アクションツールボックス]と同じく、カテゴリリストからアイテムを選択して、挿入できる。

(2)検索・置換

(3)ターゲットパスの挿入
スクリプト内のアクションの絶対または相対ターゲットパスを設定する。

(4)シンタックスチェック
現在のスクリプトのエラーをチェックする。シンタックスエラーは[出力]パネルに一覧表示される。

(5)自動フォーマット
スクリプトを読みやすく正しい形にフォーマットする。

(6)コードヒントの表示
スクリプトペインで選択しているアイテムのコードヒントを手動で表示させることができる。

(7)デバッグオプション
スクリプト内にブレークポイントを設定すると、Flashドキュメントをデバッグするときにスクリプトを1行単位で停止させながら実行、確認できる。

(8)スクリプトアシストモード

(9)リファレンス
スクリプトペインで選択しているアクションのリファレンスヘルプトピックを表示する。

(10)ポップアップメニュー
スクリプトペインの行番号表示や折り返しなどの設定を行うことができる。

ActionScriptの記述方法


それでは、実際に「シーン1」の[フレーム1]を選択し、[アクション]パネルに、タイムラインを停止させるアクションの「stop();」を記述してみよう。最初は[アクションツールボックス]や[スクリプトに新規アイテムを追加]からアイテムを挿入し、慣れてきたら直接手入力するとよいだろう。

[アクションツールボックス]
【図3】[アクションツールボックス]のカテゴリリストから[stop]を選んで、ダブルクリックするか、スクリプトペインにドラッグする

[スクリプトに新規アイテムを追加]から[stop]を選択する
【図4】[スクリプトに新規アイテムを追加]から[stop]を選択する

スクリプトペインに直接手入力する
【図5】スクリプトペインに直接手入力する

次回につづく


著者写真 [プロフィール]
きたがわ・たかきよ●1972年8月生まれ。三重県出身。三重大学工学部卒業。大阪を拠点としてwebデザインを中心に活動中。著書に『Flash8デザインスクール for Win & Mac 』『ネタ帳ビギナーズ FLASHテンプレート集 』
http://www.f-l-a-v-o-r.com
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