月曜。昨日は『シェアモ』の公開イベントでした。

インタビュー

2007.1.8 MON

1年生になったら～ 1年生になったら～♪ 　ということで、デザイナーという職業に憧れる読者のみなさんに先駆けて、一足早くデザイナーになった先輩デザイナーの1週間を追いかけるのが、このコーナーです。夢を現実にした新人デザイナーの仕事と生活ぶりは実際どのような感じなのでしょうか？　毎月第3週に、その曜日の出来事を毎日更新でお届けします！

今月の1年生デザイナー

田中俊明さん（エニグモ所属）

〔プロフィール〕

たなか・としあき●もともと子供の頃から絵を描くのが好きだったという田中俊明さんは、玉川大学芸術学部ビジュアル・アーツ学科に進学。在学中は大きなキャンバスに点描画を描くことに、とにかくひたすら没頭していたというアーティスト肌の人物。その一方で、大学4年の夏からエニグモでのアルバイトを始める。もともと「就職する」ということに少々ネガティブな印象を持っていた彼が、エニグモでのアルバイトを経験するうちに「なんで、この会社はいつもこんなに楽しそうなんだろう？」という疑問から「なんとかしてこの会社で働きたい！」と思い始めるのに、そう時間はかからなかった。アルバイトから数ヶ月後には契約社員、そして昨年の8月には晴れて正社員となった田中さん。現在はエニグモで運営している、ほぼすべてのサービスに関するデザインや更新作業を行っている。そんな田中さんの、仕事も部活も忙しい“社員旅行前夜”の一週間をお送りします！

エニグモとは？
ITを駆使し、次々と新しい“世界初”のサービスを生み出している株式会社エニグモ。「謎」という意味に引っ掛けた社名を冠する“エニグモ”は、もともと大手広告代理店で背中合わせに勤務していたふたりが、ある日思いついた事業プランを元に、起業まで突っ走ったという背景を持つベンチャー企業である。その最初の事業プランは「BuyMa（バイマ）」。2005年2月、世界中の人がバイヤーになれるという、夢のようなサービスをオープンさせる。その後もブロガーの口コミネットワーク「プレスブログ」、ユーザ—が企業のCMを制作する「filmo（フィルモ）」、送料だけでモノを共有することができる「シェアモ（ShareMo）」など、すべて“世界初”のサービスをスタートさせている。2006年11月には「web2.0ビジネス大賞」を受賞。2008年2月には「Tech Venture 2008」を受賞。この春、同社・共同最高経営責任者（須田将啓、田中禎人）による会社設立の経緯を綴った『謎の会社、世界を変える。エニグモの挑戦』（ミシマ社）が出版された。まさに「Web2.0」の申し子とも言うべき存在である。

http://www.enigmo.co.jp/

・バイヤーになれる、バイヤーに頼めるグローバルショッピングコミュニティ「BuyMa（バイマ）」
http://www.buyma.com/

・個人のブログを活用したバイラルプロモーション「プレスブログ」
http://www.pressblog.jp/

・消費者参加型CM制作ネットワーク「filmo（フィルモ）」　
http://filmo.tv/

・ソーシャル・シェアリング・サービス「シェアモ（ShareMo）」
http://www.shmo.jp/

・動画×ブログ・バイラルプロモーションネットワークサービス「rollmio（ローミオ）」（米国にて展開）
http://rollmio.com/

7:00　起床

早めに起きたものの、昨日行われたシェアモのイベントの疲れが残っていて、しばらく椅子に座ってぼーっとしてしまいました。

その「シェアモ」とは……今年の1月に弊社がオープンした画期的な“ソーシャル・シェアリング・サービス”。携帯電話を介して、自分がいらなくなったモノ——たとえば一日だけ使って放置されたダイエット器具とか、読み終わった本など——を貸し借りでき、その出品したモノがどんな履歴をたどるのか、携帯電話でチェックすることができるというもの。「みんなで使えるモノは、みんなでシェア」が合言葉、かなり新しいサービスです。新しすぎて、まだまだ皆様へのアプローチが必要。

「シェアモ」携帯サイトの画面です

というわけで、昨日のイベントはローソンさんと共同で、横浜の山下公園に面した「ハッピーローソン山下公園店」にて公開シェアリング、題して「Happyシェアモ」。子育てママを支援するということで、スペシャル・ゲストにはジャガー横田さん、息子さんの大維志（たいし）くんも！　天気も良く、かなりの人だかりとなりました。直接お客様に弊社のサービスについてご説明するような機会はめったにないので、良い経験となりました。

「Happyシェアモ」の様子。お揃いのTシャツを着て、臨みました

8:40　会社へ

結局、朝ごはんも食べずに、時間ぎりぎりで電車に乗る。東急田園都市線の混雑は会社に着く前に体力を消耗してしまうので、なるべくいい場所（入口付近）を確保することが秘訣！　だいたい50分くらいは立ってますから。でも、こんな涙ぐましい努力もあと少し……実は来月、都内に引っ越す予定です。

9:40　毎朝の儀式、それは……

出社する前、会社のビルの一階にある喫煙所で一服する。これを毎日欠かしません。僕にとっては大事な儀式です。さあ、気合いを入れて、今日も一日頑張ります！

会社の中は禁煙なので、いつもこの喫煙スペースで、ひとり静かにくゆらせます

9:45　出社

オフィス到着。PCを立ち上げメールをチェックする。これも毎朝の一連の動作です。

10:00　「プレスブログ」テストアップ

先週の金曜に作成しておいた「プレスブログ」のリリースのHTMLをテスト環境にアップロードし、同時に担当者に確認してもらう。さっそく文言の改行ミスや余分なスペースが入っているなど、いろいろな箇所に指摘が入る。まだまだ注意が行き届かないことが多い……。慣れによる油断は禁物です。

13:00　「プレスブログ」公開作業

時間が押してしまったものの、HTMLを本番環境にアップ。ランチには行けなかったので弁当を食べながら、「プレスブログ」の定例ミーティングに参加する。

この「プレスブログ」とは……2005年末にエニグモがスタートさせたネットを通じた口コミマーケティングサービス。会員であるブロガーの皆様に企業のプレスリリースを配信するサービスです。ブロガーの方が、配信された情報の中から好きなものをチョイスし、ブログに情報を取り上げて報告すると、後ほどプレスブログ事務局から掲載料が払い込まれる仕組みとなっています。現在では類似のサービスはいろいろとありますが、エニグモの「プレスブログ」は正真正銘、世界初！　

「プレスブログ」のトップページです

今週のスケジュールの共有、問題定義、解決・改善案、実行すべきことなど、確認し合う。弊社はデザイナーの人数が少ないこともあり、ひとりのデザイナーが複数のサービスに関わっています。そのサービスごとのミーティングに出席することにより、問題点などを具体的に把握することができる。これも勉強になります！

14:00　「シェアモ」ページ作成

「シェアモ」に登場する「モリロー」というキャラクター専用のページを作成する。テスト環境にアップしたものの「もう少しひねりが必要」ということになり、本番アップはペンディングに。シェアモは携帯サイトが中心のサービスなので、なるべく色数を減らすなど容量を軽くしつつも、目立つ配色や色味にするなど、気を配らないといけない。

15:00　「プレスブログ」

「プレスブログ」のリリースをPhotoshopにて作成。今回は某大手化粧品会社のリリースだ。特に今回は高級感のある商材なので、デザイン面に注意が必要です。何気なく上司の岡田さん（女性）に相談しながら作成。シンプルに女性らしく、クラス感を大切に……。

16:30　「filmo」改修作業

「filmo」の下層ページの改修作業。新しく始まる「音の素材を提供するサービス」のために新規ページを作成する。

この「filmo」とは……「消費者参加型のCM制作サイト」です。これも実は世界初！　簡単にご説明すると……クライアントからCM制作依頼→その情報が約2万人の会員に通知される→興味をもった会員が動画CMを作成→「filmo」に申請＆納品→「filmo」が目視でチェック→チェックを通過した動画CMが動画共有サイトにアップされる→募集期間終了後、フィルモ事務局や審査委員会、ユーザ—投票を経て受賞者が発表されるーーといった仕組みとなっています。

ちょっと説明が長かったかもしれませんね。でも、一度サイトを訪れてもらえれば、一目瞭然です。動画制作ってハードルが高いと思われがちですが、けっこうたくさんの人が参加してくれて……観ていて飽きません。ホント面白いです！　

「filmo」のトップページです

後日、完成した「音の素材を提供するサービス」ページはこちらです。期間限定でミュージシャンの方々の音素材をCM動画制作に自由に使うことができるようになっています。

18:00　社内旅行用にTシャツ制作

実はこの週末、僕らには大きなイベントが待ち構えています。それはなんと……社員旅行（笑）！　遊びにも仕事にもかなり貪欲なエニグモ、社員旅行には「幹事団」なる集団が結成され、今回、僕はそのメンバーとなっています。今日は社員旅行用のTシャツのデザインを最終的に詰め、全社員に希望の色とサイズを聞き、Tシャツを制作してくれる業者さんに入稿。そう、社員旅行用にみんなが着用するTシャツを作るのです。「どうしてそこまで？」と思う方もいらっしゃるかもしれません。エニグモにはいい意味での「遊び感覚を大切にしよう」というポリシーがあって、社内ではたくさんのイベントや部活が開催されているのです。