1年生になったら~ 1年生になったら~♪ ということで、デザイナーという職業に憧れる読者のみなさんに先駆けて、一足早くデザイナーになった先輩デザイナーの1週間を追いかけるのが、このコーナーです。夢を現実にした新人デザイナーの仕事と生活ぶりは実際どのような感じなのでしょうか? 毎月第3週に、その曜日の出来事を毎日更新でお届けします!
今月の1年生デザイナー
加留部 和哉さん(BRIDGE INC.所属)
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〔プロフィール〕
かるべ・かずや●埼玉県出身の32歳。小さい頃から「モノ作り」が好きで、いつしか雑誌作りに興味を持つようになる。何か「自分の手で作りたい」という思いも強かったため、高校卒業後は専門学校の編集出版ビジネスコースで学び、実際に卒業制作では雑誌制作を果たす。卒業後は学校の推薦を受けて、大手印刷会社に就職。DTPの部門に配属され、QuarkXPressなどを駆使する日々を送るが、徐々にオペレートだけではなく、もう少し自分なりに工夫ができる広告制作の仕事に就きたいと思うようになり、25歳の時に広告制作会社に転職。カタログから雑誌広告、新聞広告など、ありとあらゆる広告制作に携わるようになる。その後、当時の会社の状況が悪化したことにともない、さらに転職、現在の会社、BRIDGE INC.に入社を果たす。BRIDGE INC.に入ってちょうど3年目。こうして振り返ってみると、実は“1年生デザイナー”とは言えないほどキャリアのある加留部さん。当初の転職の目的にかなう広告制作の最前線の現場で活躍する日々を送る。着実に自分の目標に近づいて行った加留部さんだが、「今の会社は何よりも意識の高い会社なので、学ぶべきことがとても多い」とつねに謙虚な姿勢を忘れない。そんな加留部さんの、撮影で多忙な一週間をお送りします!
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BRIDGE INC.とは?
2001年設立の広告制作会社。広告、販促の企画、デザイン制作を中心に、アートディレクションを必要とする数多くの広告の企画・制作を手がけている。CM制作会社出身のプロデューサー3名による“円滑な進行”を得意とし、コミュニケーションの“架け橋”として、多くのプロジェクトを成功に導いている。
http://www.bridge-inc.jp/
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月曜。撮影の下準備に追われる。
9:00 起床
10:00 出社
今度の水曜に行われる商品写真撮影用の、台紙となる紙を発注する。先週の打ち合わせでフォトグラファーの方からいただいた意見を参考にしています。実はもともとは薄いアクリルを使用するつもりだったのですが、ちょうど良い素材が見つからず、代わりに厚紙を使うことに。
11:00 外出
今度は撮影素材を作るための道具を買いに出かける。ついでに外で昼食も済ませます。
13:30 帰社
さっそく、撮影素材制作の準備を始める。今回の撮影で扱うのは、時計。商品自体が小さいものなので、台紙となるものも必然的に小さくなるが、写真自体にはかなり大きく映り込むことになるため、台紙もかなり丁寧に作り込んで行かなければいけない。自分が作ったものが撮影で使われると思うと、かなり集中力が増します。
カッターマットの上で作業を行っていきます
15:30 外出
神保町にある株式会社竹尾の「見本帖本店」に、午前中に注文した紙を取りに出かける。竹尾さんは紙の専門商社。この「見本帖本店」では常備在庫品のうちの350銘柄(3,000種類)の紙を色のグラデーション別に一覧することができるようになっている。とても便利です。
見本帖本店へ紙を買いに行く
17:00 帰社
会社に戻り、再び撮影素材制作に入る。ひたすら丁寧に作りこんでいく。
19:30 カンプ制作
今度は、明日の打ち合わせに必要なカンプ制作作業に入る。これは去年からたずさわっている、パソコンソフトのキャンペーンに関するもの。
22:30 画像合成作業など
お隣のチームがかなり急を要する仕事で大変そうだったので、ヘルプで入る。ある食品メーカーの中吊り用の広告制作だったのですが、非常に細かい画像合成を頼まれました。色を変えたり、文字を作ったり……結局、かなり深い時間帯までの作業となりました。
27:00 退社
28:00 帰宅→就寝