日本通信、携帯キャリアの過度なMNPインセンティブに抗議-音声SIMに最低利用期間
日本通信、携帯キャリアの過度なMNPインセンティブに抗議-音声SIMに最低利用期間
日本通信株式会社は、携帯キャリアの過度なMNP(携帯電話番号ポータビリティ)インセンティブへの公開抗議として、同社の音声付きSIMサービスのすべてについて1年間の最低利用期間を設定したと発表した。
発表によると、携帯キャリアはMNPによる転入に対して、キャリアショップなどと連携して1回線あたり3~7万円程度のキャッシュバックを支払っているという。これを利用して、最低利用期間がない同社のSIMを申し込み、直後にMNPで携帯キャリアに移動し、それを即座に解約することで1回線あたり数万円のキャッシュを手に入れることが可能となる。
同社としては、最低利用期間の定めのないSIMについても手数料や通信量がかかるため、短期間でのMNPによる転出があっても経営的には問題ないが、通信業界の健全な発展に貢献するためにMVNO事業モデルを実現し、この事業モデルによって今後の成長戦略を推進していく企業として、このような通信業界の問題についても適切に問題提起し、解決を訴えていくとしている。
具体的には、音声付きSIMサービスの「talkingSIM U300」および「talkingSIMプラチナ」(マイクロSIM版を含む)の提供条件を変更し、1年間の最低利用期間を設定した。1年未満の解約については10500円の違約金がかかる。同社は本件の問題提起を行うことにより、携帯キャリア自身が自律性を発揮すること、または総務省が事後規制として何らかの対策を取ることを期待し、あくまでも一時的に同措置を行うとコメントしている。
「talkingSIM U300」
発表資料
URL:http://www.j-com.co.jp/news/release/1151.html
2012/03/23