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Webデザインには、あなたの知らない「落とし穴」がたくさん。大きなものから小さなものまで、それが及ぼす影響はさまざまだ。カンペキだと思っているあなたのサイトも、実はすでに暗い穴の中かも・・・。




画像フォーマット「PNG」のメリットデメリット


 GIFに代わるライセンス・フリーの画像形式として登場したPNG(Portable Network Graphic)フォーマット。理論上、最大で280兆色までのカラーを扱うことができる。圧縮率にも優れており、同じ画像のGIFファイルより10?30%程度もファイルサイズが小さくなる【1】。また、可逆圧縮形式を採用しているため、非可逆圧縮形式を採用するJPEGなどのフォーマットと違って、圧縮によってデータが捨てられてしまうことがない。さらに、複数の透過色を指定できるなど、さまざまな長所がある。

 しかし、いくつかの短所もある。それは、GIFフォーマットが実現しているようなアニメーションは扱えない、フルカラー画像を扱った場合を比較するとJPEGフォーマットよりもファイルサイズが大きくなる【2】など。

 なかでも致命的なのが、一般的なブラウザへの対応が完全ではないということだ。PNGに対応しているのは、Windows版のInternet Explorer(以下、IE)4.0以上、Mac版のIE 5.0以上、Netscape Navigator(以下、NN)4.04以上。これ以前のバージョンでは、PNGフォーマットの画像を表示できない。PNGを表示できるブラウザでもNN 4.xが透過PNGに対応しておらず、PNGのすべての機能には対応していないのが実情のようだ。

 PNGはW3Cが推奨する画像フォーマットであるため、今後は主流となり得るフォーマットではあるが、対応したブラウザが完全に普及するまではGIFやJPEGに頼らざるを得ないだろう。PNGに完全対応しているvodafone用のサイトなど、表示環境が限定されたサイトでの使用は問題ないといえるが、それ以外のシーンでの使用にあたっては、もうしばらく慎重に検討したほうがよい。


【1】同一画像において、GIFとPNG形式の容量を見てみるとPNGのほうが849バイト軽くなっている


【2】一方フルカラーにおいては、JPEGとPNG形式の容量を比べると、PNGのほうが倍近く大きくなってしまう

解説:横山 剛

(※本文中、及びキャプション内で使用している「<」、「>」は、全角になります。ご注意ください。)





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