
「App Storeはどのような形にシフトしていくか」
2008年8月18日
TEXT:小川 浩
(株式会社モディファイ CEO 兼クリエイティブディレクター)
2008年7月11日に世界同時発売されたiPhoneおよび iPhone2.0にOSをアップグレードしたiPod touch向けの、世界共通のソフトウエアダウンロードサービスがApp Storeだ。
App Storeは課金を基本的にAppleが代行し、AppleからSDKを受けたソフトウエア開発者は売上げの70%、Appleは30%を受け取る、という仕組みになっており、少なくともiPhone 3Gが販売されている各国では世界共通のプラットフォームとなっている。
App Storeはサービス開始以来、わずか1カ月で3000万ドル強のアプリケーションを販売している。つまり一日当たり、実に100万ドルというハイペースだ。このペースが続けば、iPhone 3G発売から1年後には累積売上は3億6000万ドル。この予測のもと、AppleはiPhoneアプリの市場が10億ドル市場に成長する可能性があるとしている(このApp Storeモデルは、日本のiモードによる課金モデルに似ている。もしかすると参考にしたのかもしれない)。
ただ、筆者はApp Storeのビジネスモデルを高く評価しながらも、iPhone上のアプリケーションは現行のパッケージ型オンライン配布モデルではなく、Webアプリケーション全盛へシフトすると考えている。iPhoneのWebはモバイルのWebではあっても、iモードのそれとは違う、PCのWebである。業務用アプリケーションがインストール型からネット型へとシフトしつつあるように、iPhoneプラットフォームもやはりWebブラウザ上での開発へと移り行くのは時間の問題であろうと思われる。
ゲームアプリはネットを介した対戦型へと進化していくことで、iPhone最適化が進むだろうが、それ以外の情報コンテンツ提供型アプリやコミュニケーションツールは、すべてWeb型へと変わり、App Storeはゲームもしくはコンテンツそのものの提供プラットフォームへと変質していくものと考えている。

[筆者プロフィール]
おがわ・ひろし●株式会社モディファイ CEO兼クリエイティブディレクター。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)などがある。



