• はてなブックマーク
  • RSS
  • Line

テクノロジー

PhotoshopがAIでさらに進化!Adobe Fireflyの新機能「ジェネレーティブ塗りつぶし」が話題に

2023.05.26 Fri

Adobe社が「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能を発表し、その実力が大きな話題となっている。「Adobe Photoshop」(現時点ではベータ版アプリのみ)での利用が可能で、より正確に表現すると、独自のAIサービス「Adobe Firefly」が新機能として追加となった。

「Firefly」は、テキストから画像、ベクターデータ、ビデオ、3Dを作り出せる画像生成系のAI。「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能の発表とともに、「Photoshop」に直接統合されたことで、ダイレクトな利用が可能となった。既存の「Adobe Creative Cloud」のワークフローへの統合は、今回が初の取り組みとなる。

本機能によって「Photoshop」で具体的にできるようになることは「オブジェクトの生成」「背景の生成」「画像の拡張」「オブジェクトの削除」といった処理。たとえば「背景の生成」に使用する場合、被写体の背景を選択してテキストプロンプトから新たなシーンを生成し、簡単に差し替えができる。

背景の拡張も手間なく自然なかたちで行える

テキスト入力は、今のところは日本語には非対応で英語のみ。もちろん、日本語には後日の対応が予定されている。生成のための説明テキストは、空白のままにすることで、元の画像の雰囲気に応じた自動処理もできる仕様。なお、本機能を最大限に活用するヒントとしては、「シンプルで直接的な言葉にこだわり、主語と記述子を含む3〜8の単語」を用いることが挙げられている。

本作例で中央の黄色のラインを生成するテキスト指示は「yellow road lines」

これらの処理は、非破壊的に実行されることもポイント。新たなコンテンツは「ジェネレーティブレイヤー」に生成され、元の画像自体に影響を与えることがない。必要に応じて元の状態に戻すことができ、何十種類ものバリエーションを瞬時に生み出したりと、これまで面倒であった“試行錯誤”や作業のスピードを飛躍的に向上させる。

画像のイメージの大胆な変更や「無から有を生み出す処理」も容易

さらに、「Firefly」は「安全に商業利用可能な画像を生成するように設計」と説明されている。「Adobe Stock」に収録されているライセンス取得済み画像などでトレーニングされているため、他のクリエイターやブランドの知的財産を侵害するコンテンツの生成は行われない。

今回の発表と同時に、同社は具体例となるムービーを公開し、多くのユーザーから注目された。実際に新機能を試してみたいユーザーのために、「Firefly」の単独モジュールとしても提供され、Webツールとして利用できる。

現時点で「Photoshop」で本機能を使えるのはデスクトップ用のベータ版アプリのみ。「Photoshop」のベータ版アプリは、「Creative Cloud」アプリケーションの「Beta版アプリケーション」カテゴリーからインストールが可能だ。通常の「Photoshop」での一般公開は、2023年後半が予定されている。

具体的な操作も示されている新機能紹介のムービー

アドビ株式会社  
URL:https://www.adobe.com/jp/sensei/generative-ai/firefly.html  
2023/05/26

テクノロジーの他の記事

一覧を見る

読込中...

逆引き辞典逆引き辞典