〜由来や歴史、開発経緯など〜
「花胡蝶」について
花胡蝶はもともとはリョービイマジクスの「伝統書体シリーズ」として発売されたフォントで、台湾で漢字、日本でかな文字が開発されました。同シリーズには花胡蝶のほかに、楷書体の花蓮華や隷書体の花牡丹が含まれます。花胡蝶は中国刊本字様、特に南宋刊本の歴史を継承したデザインで、一般的に宋朝体と呼ばれるフォントです。
〜書体の特徴からポイント、使われ方まで〜
「花胡蝶」の特徴
文字はやや縦長の設計で、力強い起筆や曲げとハネの鋭さなどが特徴です。ハライの先端は大きくて、鋭角にデザインされています。かな文字は宋朝体らしい処理を踏襲しつつも癖を弱め、漢字と比べてやや小さめの字面です。そのため、読みやすい本文組みを実現するためには特に効果を発揮します。
花胡蝶を用いると、軽やかで格調高いイメージに仕上がります。本文書体のほかにも、名刺や案内状などの用途でも有効です。
〜書体の活かし方やプロの視点〜
制作デザイナーの解説コメント
作例は、洋風ガーデニングの雑誌のデザインです。やや縦長のフォントである花胡蝶を使って、その魅力がさらに際立つようにアケ組みにしています。花胡蝶は漢字とかな文字の字面の大きさが異なるので、長文を組んだときにリズム感が生まれやすいのも魅力でしょう。
作例のポイント拡大
●書体名: | 「花胡蝶」 |
●書体の分類: | 「筆書体」 |
●カテゴリ: | 「スタイリッシュ」「上品」「信頼感」 |
- よく使われるシーン
本文、タイトル・見出し、書籍、雑誌、パンフレット、ビジネス、挨拶状、名刺、印章
〜書体スペックや収録製品〜
「花胡蝶」の書体情報
モリサワのフォント製品紹介 | |||
Morisawa Fonts | 高品質でバラエティ豊かな2,000書体以上のフォントを好きなだけ使える、 フォントサブスクリプションサービス | ||
組込みフォント | 産業用製品のOSやゲームやデジタル教材などの各種アプリケーションに、直接データを組込んで使えるサービス | ||
TypeSquare | 閲覧側の端末に指定されたフォントが搭載されていなくても、制作側で指定したフォントを表示させるWebフォント配信サービス | ||
その他の収録製品はこちら |
- Maniackers Design
- デザイナー
- Maniackers Design(マニアッカーズデザイン)
1995年設立。群馬県高崎市を拠点に活動しているデザインスタジオ。多様なクライアントワークと並行しながら、アートワークの制作や展示も頻繁に行っている。Webサイトでは1998年の開設以来、オリジナルフォントの配布も長年行っている。オリジナルキャラクター「おたふくま ぽくぽく」のプロジェクトも展開中。
www.mksd.jp
www.pokupoku.info
2024.02.19 Mon