第3話 サードウェア×モアトゥリーズ/グンゼ ボディワイルド - このアートディレクターに聞く 第38話 東泉一郎 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第3話 サードウェア×モアトゥリーズ/グンゼ ボディワイルド - このアートディレクターに聞く 第38話 東泉一郎

2026.4.24 FRI

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このアートディレクターに聞く
常に新しい表現を追い求める
第38回 東泉一郎



旬のアートディレクターをお迎えして、デザインする際の思考のプロセスと創作のスタンスに迫るコーナー。第38回目は、数々のプロジェクトで常に新しい表現を追い求めてきたアートディレクター、東泉一郎さん。第3話でも、引き続き東泉さんが最近手がけたアンダーウェアのプロジェクト2つを紹介する。



第3話 サードウェア×モアトゥリーズ/グンゼ ボディワイルド
身につけたときに完成するデザイン

3rd
●サードウェア/モアトゥリーズ
東泉氏自身も賛同人を務めるプロジェクト「モア・トゥリーズ」からリリースされたアンダーウエア。サードウェア(http://www.3rdware.net/)のWebサイトで販売されているほか、伊勢丹新宿店などでも販売された



moreTree
●グンゼ/ボディワイルド「COLLABOPANTS」
「パンツを楽しく、パンツをアートに!」をテーマとしたグンゼのアンダーウェア。東泉氏のほかにも数多くのデザイナー、イラストレーター、作家がこのプロジェクトに参加


3-1 以前なら、グラフィックデザイナーが手がける衣服というとTシャツが代表的な例だったと思うのですが、なぜだか最近はそういった場面でアンダーウェアのデザインを依頼されることが増えています。最初にお話をいただいたのが、アンダーウェアを専門に手がけている「3RDWARE(サードウェア)」のもの。これは坂本龍一さんらが発起人となって始まった森林・植林のためのプロジェクト「moreTrees(モア・トゥリーズ)」の関連アイテムで、売り上げの一部が寄付されます。moreTreesは僕も賛同人の一人として、他にも機会あるごとにお手伝いしています。3RDWAREの下着はこだわりを感じさせる造りで、デザインの自由度も高かったです。最近もうひとつ手がけたのは、クラブキングのプロデュースで、グンゼからリリースされた「BODY WILD(ボディワイルド)」の「アーティスト×コラボ」シリーズのもの。このシリーズには僕だけでなく、エンライトメント、TGB Design、グルーヴィジョンズ、リリーフランキーさんなども参加しています。BODY WILDの方は量産品ならではのスタンダード感を逆手に取って楽しむ感じです。

3-2アンダーウェアに限らずTシャツもそうですが、身に纏うものをデザインする時に意識したいのは、服を単なるキャンバスに見立ててグラフィックを入れるのではなく、あくまで「洋服を作る」ということ。単体で格好良いというよりも、それを着た人が街で景色になることを意識します。グラフィックが単体で作品になっていてそれが布の上に乗っかっているのではなく、ファッションデザイナーの視点に近いのかもしれません。アンダーウェアの場合は、Tシャツとは異なり外から見えるものではありませんが、江戸っ子が着物の裏地に凝るのを粋とするのにも似ていますね。いずれにしても「ウェア」という全体が、着られたときに成立するデザインです。

ちなみにアンダーウェアのデザインは、エディトリアルデザインに喩えるなら表紙のデザインではなく、直接は目に触れない「見返し」のデザインみたいなもの。僕は、そういったところに凝ったり、驚きを仕込んだりするのが、もともと好きなので(笑)。
(取材・文:立古和智 人物写真:谷本夏)


profile
●東泉一郎
東京生まれ。理工学を学んだ後、現場労働者などを経てグラフィックデザイナーに。「センソリウム」のディレクターとして世界各地で実験的インスタレーションを行ってきたほか、日本科学未来館のための展示コンセプトデザイン、2002 FIFA World Cupのための演出コンセプトワークなどで、グラフィックのみならず、映像、プロダクト、Web、空間などを舞台に常に新しいものをデザインし続けている。
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