第6回 モーショントゥイーン:マスク | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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Lesson3 アニメーションの制作

第6回 モーショントゥイーン:マスク


「マスクレイヤー」を使ったモーショントゥイーンを作成しよう。マスクの原理は静止画の場合と同じで、マスクレイヤーにアニメーションを設定することで、マスク対象レイヤーのオブジェクトのマスク部分が変化するアニメーションを作成できる。画面を切り替えるときのトランジションなどによく使われる技術だ。今回でモーショントゥイーンの学習が終了する。マスクを習得するとともに、これまでの機能も復習してみてほしい。

解説:北川貴清
※「FlashのABC」の本文中の解説で使用しているサンプルデータは、別ページでダウンロードができます。

マスクレイヤーを使ったトランジション


マスクレイヤーにモーショントゥイーンを設定して、升目がじょじょに広がり画像が現れるアニメーションを作ってみよう。


【サンプル1】左上から右下にかけて四角形がじょじょに広がっていき画像が現れる

1.PNG形式などで背景の画像を用意しよう。[ファイル]→[読み込み]→[ステージに読み込み]でステージ上にビットマップを読み込む。レイヤー名は「image」としておこう【図1】。

【図1】背景となる画像を読み込む
【図1】背景となる画像を読み込む

2.新規レイヤー「mask」を作成する。「矩形ツール」で升目のひとつを描く。ここでは、背景の画面サイズ450×300pxを9×6等分した50×50pxの大きさで、塗りの四角形を描く【図2】。

【図2】四角形を描画する
【図2】四角形を描画する

3.四角形を選択し、右クリック(〔Control〕+クリック)でコンテキストメニューから[シンボルに変換]を選択【図3】。[シンボルに変換]ダイアログボックスで[名前:square_motion]、[タイプ:グラフィック]、[基準点:中央]に設定する。

【図3】四角形をシンボルに変換する
【図3】四角形をシンボルに変換する

4.グラフィックインスタンスに設定した[square_motion]をコピー&ペーストして複製し、画像を敷き詰めるように、9×6個分並べる。次にこれらをすべて選択し、シンボルに変換する【図4】。[シンボルに変換]ダイアログボックスで[名前:mask]、[タイプ:ムービークリップ]、[基準点:中央]に設定する。

【図4】9×6個のグラフィックインスタンス[square_motion]をひとつのシンボルに変換
【図4】9×6個のグラフィックインスタンス[square_motion]をひとつのシンボルに変換

5.[ライブラリ]パネルのシンボルをダブルクリックし、[square_motion]の編集画面を開く【図5】。ステージの四角形をシンボルに変換する【図6】。[シンボルに変換]ダイアログボックスで[名前:square]、[タイプ:グラフィック]、[基準点:中央]に設定する。

【図5】[square_motion]をダブルクリックして編集画面を開く
【図5】[square_motion]をダブルクリックして編集画面を開く

【図6】四角形をシンボルに変換
【図6】四角形をシンボルに変換

6.[フレーム30]で右クリック(〔Control〕+クリック)してコンテキストメニューから[フレームを挿入]を選ぶ。フレームを選択した状態で、プロパティインスペクタの[トゥイーン]を[モーション]、[イージング]を[100]に設定。[フレーム30]で右クリック(〔Control〕+クリック)してコンテキストメニューから[キーフレームの挿入]を選択する(参考:Lesson3第2回)。[フレーム1]のインスタンスを選択し、プロパティインスペクタでサイズを[W:1]、[H:1]に設定する【図7】。

【図7】四角形が現れじょじょに広がっていくモーショントゥイーンを設定
【図7】四角形が現れじょじょに広がっていくモーショントゥイーンを設定

7.[ライブラリ]パネルのシンボルをダブルクリックし、[mask]の編集画面を開く。[フレーム60]にフレームを挿入する。ステージのすべてのインスタンスを選択し、プロパティインスペクタで[グラフィックのオプション]を[一回再生]に設定する【図8】。

【図8】プロパティインスペクタで[グラフィックのオプション]を[一回再生]に設定
【図8】プロパティインスペクタで[グラフィックのオプション]を[一回再生]に設定

■Point!
[square_motion]のタイプを「グラフィック」にすることで[mask]のタイムラインに連動して、[square_motion]内で設定しているアニメーションが再生される。そのため、配置した全体の動きを確認しながら、マスクのアニメーションを設定することができる。また、その際、それぞれのインスタンス[square_motion]が一回だけ再生して停止するように、グラフィックの再生方法を[一回再生]に設定しておく。

8.新規レイヤー[レイヤー2~14]を作成する。四角形が左上から右下にかけて広がっていく動きを設定するため、各インスタンスをカットし、【図9】で示したナンバリングに合わせて、[レイヤー2~14]それぞれのレイヤー上の同じ位置にペーストして配分する。

【図9】インスタンスをナンバリングしてあるレイヤーにペーストし、レイヤーごとに配分する
【図9】インスタンスをナンバリングしてあるレイヤーにペーストし、レイヤーごとに配分する

9.[レイヤー2]の[フレーム1~60]をドラッグして2フレーム分右にずらす。同様に[レイヤー3~14]も、下のレイヤーより右に2フレームずつずらしていく。最後にすべてのレイヤーの[フレーム86]にフレームを挿入する【図10】。これでマスクのアニメーションが完成だ。[制御]→[再生]で確認すると【図11】のような動きになるはずだ。

【図10】[レイヤー1~14]のフレームを設定
【図10】[レイヤー1~14]のフレームを設定


【図11】升目がじょじょに広がるアニメーションができる

10.[シーン1]に戻り、「mask」レイヤーのレイヤー名の上で右クリック(〔Control〕+クリック)してコンテキストメニューから[マスク]を選ぶ【図12】。これですべての設定が完了だ。[制御]→[ムービープレビュー]で確認してみよう。

【図12】マスクレイヤーを設定
【図12】マスクレイヤーを設定
バリエーションを作る
【サンプル1】のマスクの形状やアニメーションを変更すると、簡単にバリエーションを作ることができる。【サンプル2】のようなバリエーションを作ってみよう。


【サンプル2】星が回転して広がりながら画像が現れる

1.[ライブラリ]パネルのシンボルをダブルクリックし、[square]の編集画面を開く。「多角形ツール」で四角形を覆う(四角形が隠れる)ように星を描く【図13】。

【図13】星を描画
【図13】星を描画

2.[ライブラリ]パネルのシンボルをダブルクリックし、[square_motion]の編集画面を開く。[フレーム1]のインスタンスを選択し、[変形]パネルで[回転:180°]に設定する【図14】。これで完了だ。[制御]→[ムービープレビュー]で確認してみよう。

【図14】[変形]パネルで数値を入力して星を回転させる
【図14】[変形]パネルで数値を入力して星を回転させる

次回につづく
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著者写真 [プロフィール]
きたがわ・たかきよ●1972年8月生まれ。三重県出身。三重大学工学部卒業。大阪を拠点としてwebデザインを中心に活動中。著書に『Flash8デザインスクール for Win & Mac 』『ネタ帳ビギナーズ FLASHテンプレート集 』
http://www.f-l-a-v-o-r.com
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