グラフィックデザイン業界ってどんなところ?
グラフィックデザイナーが取り扱う主なメディアは紙媒体だ。一部では、映像やプロダクト、インテリアなどにまで手を広げるデザイナーも存在するが、ここではごく一般的なケースに絞って話をしよう。

まずは広告制作の世界について。規模にもよるが、公共の場に大きく貼り出されるポスターともなると、そこに携わる人々の数も膨大になる。すると、一枚のポスターといえども、さまざまな要望が飛び交い、結果としてデザイナーが費やす時間や提出するアイデア数も増大する傾向にある。また、多くの要望をまとめあげる過程でコンサバティブ(控えめ、保守的、堅実)な表現に落ち着きやすいのも広告の傾向だ(そうではないものも多数ある)。こうした制約の多い仕事を「面倒」と片付けるのは簡単なことだが、社会への影響力の強さ、一点の仕事から得られる報酬額などは他の媒体をはるかに凌ぐ。この世界で活躍するデザイナーは、多くの人の要望をまとめあげるとともに、自らのデザイン案をロジカルに解説する能力も問われる傾向にある。
一方、若いデザイナーにとって人気のCDジャケットのデザインは、音楽の世界観をCDジャケットというパッケージに描き出す仕事。広告のように伝達する内容(例:新発売の商品)が明確な世界に比べると、「音」という実体のないものの視覚化ともいえる感覚的なグラフィックデザインは、デザイナーが作家性を生かしやすい分野ともいえる。また広告制作と比較すると、大きく異なるのはCDという「商品自体」の制作に携われること。そして好きなミュージシャンのCDジャケットを手がけられたときの喜びはなにものにも変えがたいし、ときにはミュージシャンとデザイナーの間に強い信頼関係が築かれる場合もあるという。
書籍、雑誌、パンフレットなどのエディトリアルデザインは、複数ページの塊で内容の魅力を伝えていくことがその面白み。雑誌や書籍の場合は、内容を企画・制作する編集者との密なやりとりによって、デザインも進められる。広告などに比べると小規模、低予算な傾向にあるが、時代の空気を強く反映したエッジの効いたデザインが生まれやすい土壌があるのも確か。CDジャケットの場合と同様に、本という商品のたたずまいを生み出す作業もエディトリアルデザインの魅力といえるだろう。
大ざっぱに分けて3つの分野について解説したが、いずれの分野も、予算や制作規模、制作の自由度などは様々であり一長一短。上記以外にも、ショップなどから依頼されるフライヤーやポストカード、企業イメージを決定づけるCI制作(シンプルに言うとロゴ制作)、様々な商品のパッケージデザインをはじめに、グラフィックデザイナーが活躍できる場所は数限りない。多くのグラフィックデザイナーがそうであるように、さまざまな制作物を股にかけて活動するのも面白いだろう。

illustration:bowlgraphics
まずは広告制作の世界について。規模にもよるが、公共の場に大きく貼り出されるポスターともなると、そこに携わる人々の数も膨大になる。すると、一枚のポスターといえども、さまざまな要望が飛び交い、結果としてデザイナーが費やす時間や提出するアイデア数も増大する傾向にある。また、多くの要望をまとめあげる過程でコンサバティブ(控えめ、保守的、堅実)な表現に落ち着きやすいのも広告の傾向だ(そうではないものも多数ある)。こうした制約の多い仕事を「面倒」と片付けるのは簡単なことだが、社会への影響力の強さ、一点の仕事から得られる報酬額などは他の媒体をはるかに凌ぐ。この世界で活躍するデザイナーは、多くの人の要望をまとめあげるとともに、自らのデザイン案をロジカルに解説する能力も問われる傾向にある。
一方、若いデザイナーにとって人気のCDジャケットのデザインは、音楽の世界観をCDジャケットというパッケージに描き出す仕事。広告のように伝達する内容(例:新発売の商品)が明確な世界に比べると、「音」という実体のないものの視覚化ともいえる感覚的なグラフィックデザインは、デザイナーが作家性を生かしやすい分野ともいえる。また広告制作と比較すると、大きく異なるのはCDという「商品自体」の制作に携われること。そして好きなミュージシャンのCDジャケットを手がけられたときの喜びはなにものにも変えがたいし、ときにはミュージシャンとデザイナーの間に強い信頼関係が築かれる場合もあるという。
書籍、雑誌、パンフレットなどのエディトリアルデザインは、複数ページの塊で内容の魅力を伝えていくことがその面白み。雑誌や書籍の場合は、内容を企画・制作する編集者との密なやりとりによって、デザインも進められる。広告などに比べると小規模、低予算な傾向にあるが、時代の空気を強く反映したエッジの効いたデザインが生まれやすい土壌があるのも確か。CDジャケットの場合と同様に、本という商品のたたずまいを生み出す作業もエディトリアルデザインの魅力といえるだろう。
大ざっぱに分けて3つの分野について解説したが、いずれの分野も、予算や制作規模、制作の自由度などは様々であり一長一短。上記以外にも、ショップなどから依頼されるフライヤーやポストカード、企業イメージを決定づけるCI制作(シンプルに言うとロゴ制作)、様々な商品のパッケージデザインをはじめに、グラフィックデザイナーが活躍できる場所は数限りない。多くのグラフィックデザイナーがそうであるように、さまざまな制作物を股にかけて活動するのも面白いだろう。



