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Webデザイン業界ってどんなところ?



 グラフィックデザインの世界に比べると、日が浅いのがWebデザインの世界。インターネットの普及自体が10年ほど前のことのため、どんなに老舗のWeb制作会社でもその程度の歴史しかないのが実情だ。数年前まではグラフィックデザイナーがWebデザインを手がけるといったケースも少なくなかったが、昨今では急速に専門化が進み、最初からWebデザイナーとしてデザイナーを目指す人材も増えている。


illustration:bowlgraphics
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Webデザイナーを広義にとらえるならば、HTMLやCMS、CSSのコーディングを専門に手がける人材、Webサイトのグラフィックデザインやユーザーインターフェイス制作を専門とする人材、Macromedia Flashを使用してインタラクティブなコンテンツを手がける人材、情報の編集やコピーライティングを専門とする人材、制作作業は担わず企画やプロジェクトの管理を専門とする人材、システムエンジニアリングを行う人材まで、様々な能力を有する人々が集うのがこの業界。だが、一般的に「Webデザイナー」と呼ばれる人材に求められる能力は、ユーザーインターフェイスのデザイン、グラフィックデザイン、そしてコーディングあたりまでだろう。とはいえ、一人で多くの実務を兼任するWebデザイナーの場合、専門のスキル以外の知識も浅く広く問われるのが実情だ。


一方、大規模なサイトを制作する場合には、前述のような人材が、分業することを前提として投入される。サイトの規模や役割によって、投入される人材の種類や人数は変化するものだが、グラフィックデザインに比べてWebデザインはグループワークの側面が強いといえる。

使用される技術や表現のトレンドが日進月歩なのもWebデザイン業界の特徴。必死になって覚えた技術も数年経てば過去のもの。印刷媒体や映像のように、表現手段がある程度完成した媒体ではなく過渡期にあるもののため、日常的な技術習得は不可欠だ。さらに、それらを巧みに用いることでクライアントからの要望に応えていくこともWebデザインの面白味。昨今であれば、ブロードバンドの普及により、数年前までは不可能であったクリアな映像の配信も実現しているが、グラフィック、映像、音、テキスト、写真、さまざまな要素を織り交ぜ、ニーズにマッチした多彩な表現が行えるのはWebならではだろう。

先述の通り、過渡期にあるメディアのため、スタンダードな表現手段も「これ」とは定まっていない。裏を返せば試行錯誤の余地が多々残されているともいえる。技術の進歩と足並みを揃えて走り続けなければならない大変さが伴うのは否めないが、これからの可能性に満ちた業界であることは確かだろう。


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