様々なジャンルで活躍するデザイナーの来歴をたどるシリーズ。今回は株式会社ソニー・ミュージックコミュニケーションズの島尻一成さんを取材し、エンタテインメント系企業の社員アートディレクターとしてCDパッケージや広告などを手がける今日までの足跡をたどります。
第4話 利用できるものはどんどん利用する
ソニー・ミュージックコミュニケーションズの島尻一成さん
多岐に渡る業務のなかで……
──いままで、自分のデザインとして手応えあったものは?
島尻●いつも作ってるときは、そう思うんです。いいものできそうだなと。でも、作り終えたあとに、こうすればよかったというのがあって……なかなか、自分が思うパーフェクトなものができたことがないですね。
──基本的に、ソニー・グループの仕事がメインなのですか?
島尻●いまはソニーのレーベルだけでなく、他のレコード会社や一般企業の仕事もやっています。でも、入った当初はソニーだけだったかな……。おそらく、よそから来る仕事もあったと思いますが、まだ数は少なかった。
──徐々に“囲い”がはずれていった?
島尻●ええ。社名に「ソニー・ミュージック」と入っているので、だったら冠を外した別会社を作ろうということで「ハイウェイ・グラフィックス」という別会社ができたり、次第にソニー以外の仕事もやるようになった。ただ、それも1年前にまた一緒になって、現在のSMCの事業形態になったんです。
──デザイン業務以外にも、様々な部門がありますね。
島尻●ええ。クリエイティブの他に、イベントやコンサート、マーチャンダイジングの企画制作、セールス・プロモーション、ネットワーク・サービス、スペース・プロデュース……最近はエコ事業も手がけています。
──会社を一言で言うと……
島尻●制作と同時にソリューションも提供している、ソニーミュージックグループの中のエージェンシーですね。
島尻●いつも作ってるときは、そう思うんです。いいものできそうだなと。でも、作り終えたあとに、こうすればよかったというのがあって……なかなか、自分が思うパーフェクトなものができたことがないですね。
──基本的に、ソニー・グループの仕事がメインなのですか?
島尻●いまはソニーのレーベルだけでなく、他のレコード会社や一般企業の仕事もやっています。でも、入った当初はソニーだけだったかな……。おそらく、よそから来る仕事もあったと思いますが、まだ数は少なかった。
──徐々に“囲い”がはずれていった?
島尻●ええ。社名に「ソニー・ミュージック」と入っているので、だったら冠を外した別会社を作ろうということで「ハイウェイ・グラフィックス」という別会社ができたり、次第にソニー以外の仕事もやるようになった。ただ、それも1年前にまた一緒になって、現在のSMCの事業形態になったんです。
──デザイン業務以外にも、様々な部門がありますね。
島尻●ええ。クリエイティブの他に、イベントやコンサート、マーチャンダイジングの企画制作、セールス・プロモーション、ネットワーク・サービス、スペース・プロデュース……最近はエコ事業も手がけています。
──会社を一言で言うと……
島尻●制作と同時にソリューションも提供している、ソニーミュージックグループの中のエージェンシーですね。
島尻さんの最近の仕事より
左/玉置浩二『惑星』ポスター(2007年/Sony Records)
左/玉置浩二『惑星』ジャケット(2007年/Sony Records)
左/玉置浩二『惑星』ポスター(2007年/Sony Records)
左/玉置浩二『惑星』ジャケット(2007年/Sony Records)
会社にいることで引き出される自由
──サラリーマンだから、9時5時の世界ですか?
島尻●クリエイティブは10時半出社、19時15分退社が定時です。若い頃は徹夜して家に帰らなかったりすることもありましたが、最近は朝、ちゃんと来てます。以前の会社時代はマイ寝袋を常備して、ほとんど仕事場で生活していましたが……それではいけない、休むときは休まなければと思うようになって。あるときパタリ、自分のなかで土日もきちんと休もうと決めたんです。それからですね。規則正しいとまでは言えないけれど、朝はちゃんと来て、夜帰るようになったのは。
──ちなみに趣味は?
島尻●釣りをしたり、テニスやドライブ。あと最近、海の近くに引っ越したんです。だからボディボードを始めようかなと(笑)。
──あらためて、会社にいてよかったことは?
島尻●当たり前ですが、安定していることが大事ですよね。フリーだったら、そのへん重要なところじゃないですか。だからこそ休日、いわゆる趣味の部分で思い切り遊べて、オンとオフの切り替えがスムーズにいくと思うんです。
──今後のこと、どのように考えてますか?
島尻●やっぱり会社に守られているという部分はあるので、利用できるものはどんどん利用してやっていけたら。先ほど言ったように、SMCはいろんな方面の業務をやっているし、いろんなことをやらせてくれる会社です。自分が「これをやりたい」と思えば、提案して実現することがあります。
──島尻さんが初めてCDジャケットを手がけたときみたいに。
島尻●ええ。やる気があれば、自由にどんどんできる。それがデザイナーとして、SMCで仕事していていいところですね。
──最後にアドバイスを。
島尻●僕の場合、師匠となるアートディレクターがいなかったぶん、自分でいろいろ勉強しなければならなかった。いわば『ADC年鑑』が師匠(笑)。結局、いいものをたくさん見て、聞いて、吸収するしかない。それを咀嚼して自分のものにすれば、きっといいものが出来上がるのでは……と思います。
島尻●クリエイティブは10時半出社、19時15分退社が定時です。若い頃は徹夜して家に帰らなかったりすることもありましたが、最近は朝、ちゃんと来てます。以前の会社時代はマイ寝袋を常備して、ほとんど仕事場で生活していましたが……それではいけない、休むときは休まなければと思うようになって。あるときパタリ、自分のなかで土日もきちんと休もうと決めたんです。それからですね。規則正しいとまでは言えないけれど、朝はちゃんと来て、夜帰るようになったのは。
──ちなみに趣味は?
島尻●釣りをしたり、テニスやドライブ。あと最近、海の近くに引っ越したんです。だからボディボードを始めようかなと(笑)。
──あらためて、会社にいてよかったことは?
島尻●当たり前ですが、安定していることが大事ですよね。フリーだったら、そのへん重要なところじゃないですか。だからこそ休日、いわゆる趣味の部分で思い切り遊べて、オンとオフの切り替えがスムーズにいくと思うんです。
──今後のこと、どのように考えてますか?
島尻●やっぱり会社に守られているという部分はあるので、利用できるものはどんどん利用してやっていけたら。先ほど言ったように、SMCはいろんな方面の業務をやっているし、いろんなことをやらせてくれる会社です。自分が「これをやりたい」と思えば、提案して実現することがあります。
──島尻さんが初めてCDジャケットを手がけたときみたいに。
島尻●ええ。やる気があれば、自由にどんどんできる。それがデザイナーとして、SMCで仕事していていいところですね。
──最後にアドバイスを。
島尻●僕の場合、師匠となるアートディレクターがいなかったぶん、自分でいろいろ勉強しなければならなかった。いわば『ADC年鑑』が師匠(笑)。結局、いいものをたくさん見て、聞いて、吸収するしかない。それを咀嚼して自分のものにすれば、きっといいものが出来上がるのでは……と思います。
「これがデザイナーへの道」第14回、島尻一成さん(SMC)のインタビューは今回で終了です。
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
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[プロフィール] しまじり・かずなり●1966年沖縄県生まれ。東京デザイナー学院卒業後、求人系広告代理店、制作プロダクション勤務を経て、株式会社ソニー・ミュージックコミュニケーションズに入社。現在、同社クリエイティブ本部のクリエイティブオフィス、クリエイターズルーム第2制作に所属。アートディレクターとして、音楽/映像ソフトのパッケージデザイン、コンサート・パンフレット、広告などを手がけている。 |