第3話 未経験でトライしたWeb業界 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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成功を勝ち取れ!異業種からの挑戦

第2回 株式会社ベースメントファクトリープロダクション 施井史氏の場合


株式会社ベースメントファクトリープロダクションのWebディレクター・施井史氏の前職は、なんと役者。舞台や映画に出演するほか、CMやポスター、雑誌など、さまざまなメディアでモデルとしても活躍していた彼が、なぜWeb制作ディレクションへの道を選んだのか——。その興味深いキャリアの後ろ側には、意外な原体験が潜んでいた。

第3話 未経験でトライしたWeb業界

──ベースメントファクトリープロダクションを受けることになった経緯は?
施井●僕は派遣会社の「紹介予定派遣制度」を使って応募したわけなんですが、これは書類が選考を通過しないと、社名を教えてもらうことができません。ですから、通過後に社名を知ったわけなんですが、派遣会社のスタッフに「この会社はスゴいから、ちゃんと勉強してから行きなさい」とさんざんプレッシャーをかけられまして。いきなりスゴいところを受けるのはイヤだな……なんて思いながら、面接に行きました(笑)。面接はこの会社が一社目だったんですよ。

──面接の雰囲気はどんな感じだったんですか。
施井●まず、ものすごく皆さんが若いのにびっくりしました。面接では社長がものすごく楽しそうにいろんな話をしてくれて……とにかく話を聞いているだけで、ウキウキしてくる感じでしたね。面接がスタートして10分くらい経った時には、本気で“ここに入りたい”と思っていたのを覚えています。社長はいろんなことについて非常に率直に話してくれて、とにかく正直な会社という印象も受けました。しかも、面接のときに言われたことで、会社に入ってから「話が違った」ということはまったくなかったんです。

──施井さん自身はどんな話をしたんでしょうか。
施井●とにかく自分のやれること、できること。それと、これまでの人生について話をさせてもらって……全然“面接っぽい面接”じゃなかったでしょうね(笑)。とにかく、経験もスキルもゼロなので、この仕事に就きたいという強い気持ちをアピールしました。僕という人間を知ってもらうために、とにかく必死で受け応えした記憶があります。かなり長い面接の後、普通だったら「それでは、後日合否の連絡をさせていただきます」となると思うんですが、その場で「合格です」と言っていただきました。その翌日から働き始めたんですよ。

──最初のお仕事はどんな内容だったんでしょうか?
施井●PIP(Person in Presentation)を用いたある企業のキャンペーンサイトの案件で、その撮影現場にいきなり放り込まれました。ほとんど「それ、やっといて」みたいな感じで。普通だったら何をしたらいいのかわからないという状況だと思うんですけど、とにかくやらなきゃいけなくて……。もちろんビジネスであって、クライアントに迷惑を掛けるわけにはいきませんから、担当部署のリーダーが失敗しても即座にフォローアップすべく目を光らせてくれていましたが、それでも僕には大変なプレッシャーでした。当時、僕はWebについて全くわからないし、しかも「PIPって何?」ってくらいの状態だったので……社内の人に聞いてまわってやりました。僕の質問はかなりレベルが低い内容だったと思うんですが、そのプロジェクトについては僕が窓口だったので、まずは会社内でみんなに質問して僕がある程度理解したものを、できる限りきちんと外部に説明する……というやり方で乗り切りました。その場を何とかしのいだのはいいけど、後で「あれ? 違った!」とミスに気がつくこともありました。とにかく、弊社は「まずは現場に入って仕事を覚えろ!」「失敗して成長しろ!」という方針なので、僕自身、結果的にこの案件で非常にたくさんのことを学ぶことができました。

(取材・文:草野恵子  撮影:栗栖誠紀)

株式会社ベースメントファクトリープロダクション
http://www.bfp.co.jp/
1997年に設立。現在ではクリエイティブを要する様々な分野で幅広く活動している。メインであるWeb制作においてはプロジェクトマネジメントからグラフィックデザイン、モーションデザイン、音源制作も含めたサウンドプロデュースの他、Webアプリケーション開発やネットワークサーバ構築などのシステム開発に至るまで、全てにおいて対応できる環境を自社グループ内で整えている。



次週は「第4話 ひとりのWebディレクターとして、目指すところ」についてお届けします。

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