様々なジャンルで活躍するデザイナーの来歴をたどるシリーズ。今回はグラフィックデザイナーの仕事と並行しながら、美術作家としても活動を展開する鈴木真吾さんを取材し、紆余曲折の学生時代から今日までの足跡をたどります。
第4話 アートもデザインも経験が大事
神田のギャラリー「KANDADA」にて、鈴木真吾さん
10年やって、なんとなくわかってきた
──今後の活動について、どのように考えていますか?
鈴木●アート制作とデザイン、両方に足をまたいでいるような状態なので、そんな立場をうまく活かしながら続けていきたいですね。基本的に好きなことをやっているので、やればやっただけ、あとの充実感がある。お金のための仕事だけだと、辛くなることもあるのでしょうが。
──理想は、自分の作品集を自分でデザインしたり。
鈴木●ええ。一緒にできるから、それはいつか実現させたいですね。デザインの仕事を自分の作品と言ってしまうと、ファインアート系の作品とは意味合いが変わってきますが、自分が作ってきたデザインもたまっていきますし。
──しかしアート制作、お金がかかって大変では?
鈴木●7月の個展も出る一方でした(笑)。5年ぶりだったのは、デザインの仕事をやり初めて、そっちが忙しくなったというのもあります。でも、やっぱり経済的なこともあって……。いま現実的に食べていくのはデザインがメインで、一度は辞めた講師業も再開したのですが、純粋に作品制作だけでは成り立たない。
鈴木●アート制作とデザイン、両方に足をまたいでいるような状態なので、そんな立場をうまく活かしながら続けていきたいですね。基本的に好きなことをやっているので、やればやっただけ、あとの充実感がある。お金のための仕事だけだと、辛くなることもあるのでしょうが。
──理想は、自分の作品集を自分でデザインしたり。
鈴木●ええ。一緒にできるから、それはいつか実現させたいですね。デザインの仕事を自分の作品と言ってしまうと、ファインアート系の作品とは意味合いが変わってきますが、自分が作ってきたデザインもたまっていきますし。
──しかしアート制作、お金がかかって大変では?
鈴木●7月の個展も出る一方でした(笑)。5年ぶりだったのは、デザインの仕事をやり初めて、そっちが忙しくなったというのもあります。でも、やっぱり経済的なこともあって……。いま現実的に食べていくのはデザインがメインで、一度は辞めた講師業も再開したのですが、純粋に作品制作だけでは成り立たない。
──アートでお金が入ってくるというのは、つまり作品が売れるということですよね?
鈴木●ええ。だからセールスも、本当はもっとキチッとやっていかなければならないのですが、そこまでなかなか手が回らない。いまは、KANDADAで自主企画をやっていくのが精一杯です。
──それが仕事として、コマーシャルに繋がっていくケースがあれば……
鈴木●KANDADAは、コマーシャル・ギャラリーではできないことをやっていこうというのが目的のギャラリーなんです。でも、今後は繋げていけるような努力もしていかないとならないですね。
──かつて断念した映像も、いま作りやすくなったのでは?
鈴木●ええ。PCで作れるようになったので、最近何本か作っています。昨年ぐらいからコンテンポラリーダンスの方々とコラボレーションもやっているんです。僕が作った映像を背景にダンサーが踊るというイベントで。
──では、最後にアドバイスを。
鈴木●アドバイスできるようなこと、あるのかな?(笑)。
──紆余曲折の来歴で、参考になる人も多いと思いますよ。
鈴木●ハハハ。僕は何事もやってみないとわからない性格で、経験して初めてわかることが多いんです。デザインも作品づくりもそうですが、クリエイティブなことって、実際にやって経験を積まないとわかないことがたくさんある。そうやって自分はここまできたので、経験は大事だなと実感してて。1年や2年でわかることではなくて、デザインにしてもアートにしても10年やって、なんとなくわかってきたかな……という感覚。だからまだまだ、どちらもこれから続くことだなと思っています。
鈴木●ええ。だからセールスも、本当はもっとキチッとやっていかなければならないのですが、そこまでなかなか手が回らない。いまは、KANDADAで自主企画をやっていくのが精一杯です。
──それが仕事として、コマーシャルに繋がっていくケースがあれば……
鈴木●KANDADAは、コマーシャル・ギャラリーではできないことをやっていこうというのが目的のギャラリーなんです。でも、今後は繋げていけるような努力もしていかないとならないですね。
──かつて断念した映像も、いま作りやすくなったのでは?
鈴木●ええ。PCで作れるようになったので、最近何本か作っています。昨年ぐらいからコンテンポラリーダンスの方々とコラボレーションもやっているんです。僕が作った映像を背景にダンサーが踊るというイベントで。
──では、最後にアドバイスを。
鈴木●アドバイスできるようなこと、あるのかな?(笑)。
──紆余曲折の来歴で、参考になる人も多いと思いますよ。
鈴木●ハハハ。僕は何事もやってみないとわからない性格で、経験して初めてわかることが多いんです。デザインも作品づくりもそうですが、クリエイティブなことって、実際にやって経験を積まないとわかないことがたくさんある。そうやって自分はここまできたので、経験は大事だなと実感してて。1年や2年でわかることではなくて、デザインにしてもアートにしても10年やって、なんとなくわかってきたかな……という感覚。だからまだまだ、どちらもこれから続くことだなと思っています。
鈴木さんの仕事より、アート展覧会カタログ
左『GOOD LUCK !! 現代美術の一様相』カタログ(2002年/多摩市文化振興財団)
中『イマジン★楢橋朝子・開発好明 展』カタログ(2003年/多摩市文化振興財団)
右『現在のポートレイト−You are here−』カタログ(2005年多摩市文化振興財団)
お問い合せ先:財団法人多摩市文化振興財団パルテノン多摩
左『GOOD LUCK !! 現代美術の一様相』カタログ(2002年/多摩市文化振興財団)
中『イマジン★楢橋朝子・開発好明 展』カタログ(2003年/多摩市文化振興財団)
右『現在のポートレイト−You are here−』カタログ(2005年多摩市文化振興財団)
お問い合せ先:財団法人多摩市文化振興財団パルテノン多摩
ダンスパフォーマンス"oNe"より(2006年)
鈴木陽平(dance)×鈴木真吾(video and sound)
鈴木陽平(dance)×鈴木真吾(video and sound)
「これがデザイナーへの道」第15回、鈴木真吾さん(magnet design)のインタビューは今回で終了です。
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
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[プロフィール] すずき・しんご●1966年神奈川県生まれ。グラフィックデザイナー。桑沢デザイン研究所中退後、多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。98年よりコンテンポラリーアートの制作集団「commandN」に参加。99年より映像制作ユニット「√R」としても活動。 |