第2話 趣味から仕事へ……Web制作会社への転職 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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成功を勝ち取れ!異業種からの挑戦

第4回 株式会社博報堂アイ・スタジオ 富岡香好氏の場合


株式会社博報堂アイ・スタジオの富岡香好氏は、もともとWeb業界とはほど遠い不動産業界でのOL経験を持つコーダーだ。新卒時から、いくつかの会社で営業や一般事務、Webディレクターなどを経験しながら、自分がやりたいことを常に模索し、自身の道を見つけていった行動派である。“思い立ったら即行動” ――その驚くばかりの行動力と、さわやかな笑顔が印象的な彼女の原動力を探ります。

第2話 趣味から仕事へ……Web制作会社への転職

──事務職で2社を経験した後、いよいよ次の会社でWeb制作の道に踏み込んだわけですね。
富岡●転職を考えた時点で、もう28歳を迎えていました。普通の求人では「未経験者は25歳まで」とかが多く、かなり条件自体もクリアしていない状況だったので、Web業界1社目は、とにかく給料等の待遇面は一切考えず、やる気一本で乗り込んだ感じです(笑)。必死で作った作品を持って面接に臨んだんですが……後から聞いたら、技術的なことは二の次で、とにかく社会経験と一般常識を持った人を求めていたということでした。

──なるほど。でも、それはごく当たり前のことですよね……?
富岡●そうですよね。当たり前のことなんですけど、入ってみてすぐその理由がわかりました。電話が鳴っているのにとらない、名刺交換ができない人が多いんですよ。びっくりしたのは挨拶ができないこと! いつの間にか席に座り、いつの間にか帰る、それが普通だと思っている若い人が多いのに、とにかくびっくりしました。それで、デザイナーとして入社したものの、ディレクションができる人がいないという理由で、いつの間にかWebディレクターになっていたんです。とはいえ、小さな制作会社だったので、分業制ではなく一貫してひとりが全部担当して、何から何までやるような状況でしたね。

──具体的には、どんな案件を担当したのですか?
富岡●私はアパレル系のサイトを3つ担当していました。かなりコンテンツが充実しているサイトで、カタログページ、毎月プレゼントのページ、メールマガジン、ゲームコンテンツ……と盛りだくさんで、私ひとりでは回せず、デザイナーと協力しつつ、制作兼ディレクターという感じでやってました。どの案件も、モバイルのサイトまであったんですよ(泣)。

──入っていきなり、それらを担当したわけですか。
富岡●前に担当していた人がちょうど辞めてしまった時期だったんですが、その人は全部やってたみたいで……。右も左もわからないうちに、ぽんとまかされてしまった感じです(笑)。本当に無我夢中。ネットワークやサーバのこともわからなかったので、PC全般を広く浅く知らなくちゃいけないんだと思って、システムアドミニストレーターの資格もとりましたし……とにかく必死でしたね。デザインもコーディングもやって、ディレクションもやって、企画書を書いて、メルマガの原稿を書いて、レポートも作って、商品の撮影もやって、写真の補正もやって……みたいな感じで、とにかく何でもやってました(笑)。

──急に、極端にハードなところに行きましたね。
富岡●そうですね……でも、今振り返ると楽しかったかも(笑)。周りの人に助けられて……怒られながら、教えてもらいながら、やっていた感じでした。当時はだいぶグチってましたけどね(笑)。覚えることが満載すぎて、あっという間に過ぎて行った感じです。

(取材・文:草野恵子  撮影:谷本夏)

株式会社博報堂アイ・スタジオ
http://www.i-studio.co.jp/
株式会社博報堂アイ・スタジオは、博報堂100%出資のクリエイティブ企業である。インタラクティブなメディアのクリエイティブ、プロモーション、マーケティングなどのすべてをトータルで提供・サポートする体制が確立されており、より高いクオリティが求められるさまざまな業種の案件を手がけている。国内外の広告賞、デザイン賞も数多く受賞している。



次週は「第3話 大阪から東京へ。職業訓練校を経て、派遣社員に」についてお届けします。

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