今月の1年生デザイナー
植木美也子さん(バスキュール)
金曜。「mixi Xmas」くつしたパーツ作り。
11:00 起床
12:00 出社→くつしたパーツ会議
今日は「mixi Xmas」の主役ともいえるくつしたデザインのキックオフミーティング。およそ100種類という膨大な数のくつしたパーツのデザイン短期間で行わなければならないため、外注のデザイナーの方にも来ていただいて打ち合わせを始めます。一昨年、去年のくつしたを画面で確認しつつ、今年はこんなテイストでいきたいというお話をアートディレクターの河合さんから説明を受けます。
実は私、くつしたのデザインを行うは今年で3年目。3年目だからこそチャレンジしたいこともあり、くつした制作への情熱がふつふつと湧いてきます!
13:00 東急ハンズへパーツの買い出し
自転車で、有楽町にある東急ハンズへ。買ったものは、チェーンやリボン、レース。あとは素材として使えそうな細々したパーツ。そして、なぜか紙粘土も……。しかし!レジで財布を会社に忘れるというサザエさん的トラブルが発生。しまった……。
15:00 会社に戻る
サザエさん的ミスのせいで、予想以上に時間のロスをくいました。ここで、おもむろに先ほど買ってきた紙粘土をこねていきます。
16:30 くつしたの撮影
紙粘土で作ったものは、なんとびっくり、巨大なくつしたのはりぼてです。はりぼての使用法はというと……とりあえず、布地をはりぼてに巻き付けてみましょう。そうです、疑似3Dです! くつしたに、家にあったストールやら布をどんどん巻き付けて撮影。3年目にして、これにチャレンジしてみたかったのです。昨年までは、平面の布素材をくつしたの型に貼付けて加工を施すという方法をとっていたのですが、アーガイルやボーダ柄のくつしたを作るとき、立体感を出す過程で不自然さが残るという問題にとても悩まされていました。かといって3Dソフトですべて作成すると、アナログのあたたかみが損なわれてしまう。そこで今年は、とんでもなくアナログなやり方だけど「疑似3Dだ!」と考えていたのです。
17:30 村田さんからフィードバック
くつした作りに没頭していたところ、大阪オフィスの村田ディレクターから、昨日送っておいた「こびとが拾ってくるコレクションアイテム」についてのフィードバックが返ってきました。内容としては……「生きたテントウ虫をくつしたに入れるのはびっくりする」「ホイップやドーナツは、くつしたにいれたらベチョってなる」「ネックレスなどの高価なモノは拾いものとしての情緒がない……」といったアイテム自体のNGから、……「葉っぱの茎が長い」「拾ってきたアイテムにしては小綺麗すぎる」「クッキーの装飾が派手だ」……などなど。なるほど!と納得する部分と、デザイナー側の制作意図を再度伝えたい部分もあるので「意外性のあるものがかえって引きになり、バイラルにつながるのではないか」といった、別の視野からの意見も返信。このような議論のメールを何通かやりとりしました。実はこのコレクションアイテム、コンプリートすると、そのアイテムを取り入れたくつしたパーツに交換できる仕様になっています。特に「ホイップ」などのスイーツは女の子が大好きなアイテム! 「ホイップお願いします!」と村田ディレクターに懇願。
18:30 大阪の村田さんと電話でやりとり
アイテムについて、大阪オフィスの村田ディレクターに相談の電話をかけます。先ほどのホイップの件については、その魅力を納得してもらうために、口頭でプレゼン。「最近はスイーツをモチーフにしたストラップや小物が多いので、女の子受けはGOODですYO☆」「ホイップは、アイテムのフォルムが変わっているから絵になります!」などなど。1時間にわたる相談電話の末、テントウ虫は、生きたものではなくて、キーホルダーとか小物類のモチーフとしてなら良いということで合意。ドーナツは、くつしたに入れたりこびとが運ぶにしては大きすぎるということで、コンペイトウ案に差し替え。そして懸案のホイップは、とてもしつこく食い下がったので、最後にはしぶしぶ村田ディレクターもOKしてくださいました。ヤッター! 村田ディレクター、ありがとうございま~す!
19:30 パソコンにくつした写真を取り込み加工
先ほど撮影した写真を、型に沿うように加工していきます。それだけだと写真の生っぽさが残ってしまうので、Photoshop技術を駆使してグラフィック調に調節していきます。
21:00 同僚の誕生日を祝う
この日は同僚の荒木さん(アラキティ)の誕生日だったので、ド派手なタイツをプレゼント。ホワイトボードにイラストを書いて記念撮影しました。
25:00 くつした
今日はおよそ10種類もの写真を加工して、順番に仕上げていきました。このベーシックな形から装飾を加えてブラッシュアップし、さらにクオリティを上げていく予定です。