第1話 時代をリードして愛されるデザイン「MAQuillAGE」 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第1話 時代をリードして愛されるデザイン「MAQuillAGE」

2026.4.24 FRI

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旬のアートディレクターをお迎えして、デザインする際のプロセスを伺うとともに、創作のスタンスに迫るこのコーナー。第20回目は資生堂の成田久氏。第1話では「MAQuillAGE」クリスマス・キャンペーンのポスターを紹介する。


第1話
時代をリードして愛されるデザイン
「MAQuillAGE」



パーティーの雰囲気を楽しく演出



メイクアップのアイテムをトータルで取り揃え、女性から高い支持を得ているブランド「MAQuillAGE」。昨年末のクリスマスシーズンには、伊東美咲さん、蛯原友里さん、栗山千明さん、杏さんの出演する広告が、交通媒体や屋外ポスター、CMなどで大々的に繰り広げられて話題となった。

「このブランドの広告には、篠原涼子さんを含む5人を起用してきましたが、最近では意図して複数人が一斉に登場するビジュアルを見せてこなかったのです。今回はパーティーならではの雰囲気を出したかったことと、メインの商品『クリスタライジングリップコンパクト』が4種類のパレットだったことから、4人に同時出演していただきました」

撮影の際には「ライブ感を出したかったので、風を当てて動きを出し、音楽をかけながら楽しくポージングしてもらった」との工夫振り。とはいえ「美しさの中に秘められた“強さ”を出すため、1人ずつのビジュアルではカメラ目線を意識してもらった」と、押さえるべきポイントはキッチリ押さえられている。


銀とピンクを用いたハイセンスな配色


これらの楽しげな雰囲気は、光り輝く背景によっても高められた。バックに敷き詰められたテキスタイルにはライトを当てながら撮影し、後処理でもその輝きを調節したという。

「ここまでキラキラさせたり、ビビッドな色を使っているポスターは、資生堂の広告としては珍しく感じるのではないでしょうか。ただ、パーティーに向かう女の子は華やぐもの。ですので、ありったけの華やかさを出して“やり切る”ようにしました。もちろん、派手で目に留まるようにしながらも、資生堂らしい品位や知性を保つことには配慮しています。また、配色に関しては、クリスマスだと赤と緑の組み合わせを連想しがちですが、あえてシルバーとメタリックピンクを全体に用いることで、ベタベタではなくセンスアップした仕上がりを狙いました」

●時代を牽引しつつ、幅広い層にアピール

たしかに今回のポスターからは“ゴージャス”と“エレガント”が共存している印象を受ける。さらに付け加えると、最先端の女性らしさがうまく反映されたイメージだ。「時代や流行をリードすることは意識したい。そうでなくては化粧品でなくなってしまうから」と微笑みながら、成田さんは次のように補足する。


「デザインする際には“これを使えば一歩先のステージへ行ける”とか“おしゃれでキッチリ美しくなれる”といったことを表現するように心がけています。もともと僕は、ファッション性が高く、時代を切り抜くような仕事が好きなんです。自分たちが先導することで、みんなを盛り上げておしゃれにしたり、もっと世の中をかわいくできる可能性がある仕事はやはり楽しいものです。さらに“MAQuillAGE”の広告では、女性のビューティーを引っぱっていくトレンドセッターではありつつも、堂々たる化粧品ブランドとして、キッチュ過ぎずわかりやすく、みんなに愛されることも意識しています。それら思いの両立をこの仕事では目指してきました」
(取材・文:佐々木剛士 人物写真:谷本夏)

次週、第2話は「女性を素敵に演出する仕事」について伺います。こうご期待。




●成田 久(なりた・ひさし)
1970年生まれ。多摩美術大学卒業後、東京藝術大学大学院修了。1999年資生堂に入社、宣伝部デザイン制作室に所属。アネッサ、マシェリ、マキアージュといった資生堂を代表するブランドのアートディレクターとして手腕を発揮する一方でアーティストとしても活動。定期的に作品を発表している。またインハウスデザイナーの枠に留まらず、ボニー・ピンクのCDジャケットをはじめとしたパーソナルなデザインワークでも注目される。

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