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プロと素人の差はレイアウトに出る!?
理屈でわかるレイアウト術

分割レイアウトとグリッドシステム

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●文:生田信一[Far, Inc.] e-mai l . info@far.co. jp

紙面分割によるレイアウト手法を理解する
レイアウト手法として、よく目にするもののひとつに「ブロック分け」がある。どういったときにブロック分けをすると、効果的なのだろうか。ここでは、ブロックに分けて情報を見せるときのポイントを解説していく。

 分割してレイアウトする手法は、雑誌に限らず、広告物などでもよく目にするもの。たとえば大型家電量販店のチラシなどは、紙面がフロア別や商品別に分割され、商品が探しやすくなっています。紙面の区分けは、ケイ線で区切ったり、背景に色面を敷いたりして、見た目にはっきり区別するように処理したものが多くあります。

 実際の大型店のフロアでは、商品をジャンル別に展示し、各売り場の頭上には目印となる看板が設置されています。それぞれの販売スペースでは、イチ押しの商品が目立つ位置にあり、人目を引くPOP広告が飾られている場合もあります。紙面のレイアウトもこれと同じです。紙面を明確に分割することで、読者に全体の構成をすばやく把握してもらうように見せ方を工夫するのです。写真や見出しを割り振ることで、情報が見つけやすい紙面づくりを行っていきます。

 紙面を均等な格子状に分けてグリッドをつくり、それに従ってレイアウトする手法もあります。これは「グリッドシステム」と呼ばれる、欧米で開発されたものです。紙面を縦横均等に細かく分割すると、最小の四角形が生まれます。この最小ユニットを組み合わせてテキストや図版をスペースに割り当てて紙面を構成します。複数ページで同じグリッドシステムが活用されていると、統一感が出るというメリットもあります。

 分割するときのデザイン演出方法
ケイ線を使ったブロック分け 024-2a
(▲クリックで拡大)
色面によるブロック分け 024-2a
(▲クリックで拡大)
分割レイアウトでは、ブロックごとの塊り感がしっかり出るようにしたい。そのためには、ブロックごとに空きをつくったり、ケイ線で区切ると見やすくなる
図版制作:酒井博子[coton design]
背景に色面を敷いてブロックで分ける手法もある。図のように色面でブロックを区切ると、一目で区分けの範囲がわかる
図版制作:酒井博子[coton design]
 グリッドシステムのベースとなるイメージ図
均等な格子状の四角形をつくる 024-1
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ページものの見開きの誌面でグリッドシステムを活用したいときは、まず誌面を図のように均等な サイズで分割する。小さな四角形ができたら、これらを組み合わせて誌面をつくっていく
図版制作:酒井博子[coton design]
グリッドシステムの展開方法 024-1
(▲クリックで拡大)

グリッドシステムでつくったユニットを組み合わせて図のように分割していく。日本の雑誌はレイアウトの自由度が高く、こういったグリッドシステムは頻繁に用いられないが、欧米のレイアウトでは一般的だ
図版制作:酒井博子[coton design]

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本記事は『MdN』2012年12月号(vol.224)からの転載です。
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