オフィス潜入リポート「こんなオフィスで働きたい!」
スピンオフ企画(海外編)Evernote Corporation 第1話
第1話はこちら >> 海外編 Evernote Corporation 第1話(7月17日公開)
第2話はこちら >> 海外編 Evernote Corporation 第2話(7月24日公開)
第3話はこちら >> 海外編 Evernote Corporation 第3話(7月31日公開)
第4話はこちら >> 海外編 Evernote Corporation 第4話(8月7日公開)
「すべてを記憶する」というキャッチコピーのもと登場したクラウドサービス「Evernote」。時間や場所を問わず、あらゆるアイデアやひらめき、体験、ドキュメントなどを、身近なデバイスで記録し、あとからいつでも引き出せるサービスである。サービス開始から5年、すでに6,500万以上のユーザーを獲得している人気オンラインサービスを手がけるEvernote Corporationの、ユニークなオフィスに潜入した。
●Evernote Corporation
2008年、「Remember Everything(すべてを記憶する)」をコンセプトに、あらゆる情報を“記憶”し、いつでも引き出して活用することができるサービス「Evernote」をラウンチ。現在のユーザー数は6,500万人以上。シリコンバレーの企業としてはめずらしく「100年続く企業にする」ことを目標に掲げている。本社の所在地は、カリフォルニア州レッドウッドシティ。2010年には、500万人以上のユーザーがいる日本にも拠点を開設。CEOのフィル・リービンは親日派としても知られている。
ホワイトボードになる壁に集い、即座にミーティングがスタート。これもEvernoteらしい風景のひとつ
Evernoteのロゴにも使われている象のオブジェ。オフィスの至る所に象の小物や雑貨がある
明るく開放的な社内カフェテリア。よく見ると、テーブルの上には伊藤園の「お~いお茶」が
楽天の「朝会」からヒントを得てスタートしたオールハンズミーティング。4階と5階をつなぐ階段を中心に、スタッフ全員が集う
とあるイベントの様子。会場は、本社1Fにあるカフェテリア
活発なコミュニケーションを生むオフィス
──御社のオフィスは、どういったことに配慮してつくられていますか?
●社員同士のコミュニケーションを円滑にすることに重点を置いています。ここにくる前のオフィスは倉庫のような広いスペースで、ひとつのフロアにすべての社員がいましたが、現在は4階と5階に社員がわかれています。そこで、このビルに移転する際に、4階と5階をつなぐ大きな階段を設けることで、ふたつのフロアを楽に行き来できるようにしました。
オフィス内には個室やパーティションがなく、とても開放的です。ちょっとしたミーティングができるスペースもたくさんあります。ホワイトボードとして使える壁がありますので、立ったままでの即興ミーティングが始まることも珍しくありません。
──固定電話がないことも、珍しい部分かと思います。
●そうですね。ほかだと、ノートパソコンを置くことのできるトレッドミルも。トレーニングしながらメールチェックをしたり、Webをチェックしたりできます。早朝に出社して、ここでウォーキングしながらメールチェックをすませ、そのまま世界各国とのビデオ会議に移動する社員もいます。一日中座っていると身体にも良くないですし、気分転換にもなりますからね。
ほかだと、フリーで提供されるドリンクやスナックがあって、ドリンクは4階、スナックは5階に置かれています。これらを手にするには、社内を移動することになりますが、そこから偶然に発生するコミュニケーションを期待して、わざと別々のフロアに置かれています。
──ランチやドリンクなどがフリーの会社は、シリコンバレーでは多いのかもしれませんね。
●ランチは無料で提供されています。なかでも毎週水曜日は「Sushi Wednesday」といって日本食なのですが、非常にレベルが高いため、みんな楽しみにしています。ドリンクについては、冷蔵庫にいろんなものが用意されていますが、最近シリコンバレーでも人気の「お~いお茶」は、ここでも定番です。シリコンバレーでのお茶の人気はEvernoteが発祥なんですよ。
──逆にシリコンバレー的ではないことは何かありますか?
●米国時間 毎週木曜日の夕方に行っている「オールハンズミーティング(社員全体が集まって行うミーティング)」があげられるでしょうか。本社以外の社員もストリーミングで参加できます。これは楽天の三木谷浩史氏からインスピレーションを受け、弊社CEOのフィル・リービンが採り入れたもので、元となったのは楽天の「朝会」です。
(取材・文:立古和智)
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