第2話 とにかく、行き着くところまでやってやろうと思っていた20代 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第2話 とにかく、行き着くところまでやってやろうと思っていた20代

2024.5.17 FRI

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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第2回 株式会社セカンドファクトリー 井原亮二さんの場合


株式会社セカンドファクトリーのエクスペリエンス・デザイナー、井原亮二さん。明治大学理工学部電気工学科出身で「とにかく電化製品が好き」という彼は、派遣スタッフとして電機メーカーのデザイナーを5年間経験したのち、29歳のときにセカンドファクトリーに入社する。アプリケーション開発で注目を浴びる「エクスペリエンス・デザイナー」とは……? 自分の目指す方向につねに前向きな井原さんに、今までの軌跡や現在の仕事についてお伺いしました。


第2話 とにかく、行き着くところまでやってやろうと思っていた20代

──井原さんはもともと理系の出身でいらっしゃいますね。
井原●そうです。理系の電気工学科出身です。昔から電化製品がたまらなく好きで、家電量販店に行ってはカタログをたくさんもらってきて眺めてたり、興味のある製品を店先でずっと触ったりとかしてましたね(笑)。
電化製品を使用するのも、購入するのも好きですし、いろいろな製品の機能を知るのも好きで…
いつかこうした製品を開発する仕事をやってみたいと思っていました。

──大学卒業時の就職活動はどんな感じで行われたんでしょうか。
井原●はい。卒業時はそれらしい事を全くしませんでした。当時は音楽活動に没頭していまして、通常よりもちょっと長めに大学に通ってました(苦笑)。それと、大学では詳細な電気回路設計について学んでいたのですが、段々とフォーカスが絞られてきて、自分が興味ある範囲は、もっとユーザーに近いインターフェイスの部分だとも考えなおしてました。それで卒業後に1年間、デジハリに通おうと決めたんですよね。

──なるほど。デジハリに通った理由というのは……?
井原●卒業当時は、Web制作という仕事が定着しつつある頃で、Flashを使って、Web上でアニメーションを見せたり、音楽を聞かせたりということがやれるようになってきてました。これは面白いなと思い、日々いろいろな海外のサイトを見て感動してました。……この技術をなんとか習得してこの分野で仕事がやれたら、面白いだろうなって考えてたんですよ。大学在学中もWeb制作やFlashについて実験的に取り組んではいたんですが、当時のスキルでは到底仕事にならないだろうなと、自覚してました。それで技術の底上げ目的でデジハリに行き始めたわけです。

──デジハリでは、どんなことを教わったのでしょうか。
井原●Web制作やFlashの基本を教わりましたね。本当に基本的なところでしたけれども、自分がどの程度のスキルをマスターしておけば仕事としてやっていけるのか、何となくきっかけを掴んだ気がしました。

──デジハリ卒業後は?
井原●ちょうど音楽活動で知り合った先輩がWeb制作の会社を経営していたので、その先輩の仕事を手伝わせてもらえることになりました。また、その仕事もやりつつ、常駐派遣でほかの会社の仕事もやっていました。とにかくいろんな場所で自分の技術を試して、スキルアップでき
れば良いなと思ってました。

──なるほど。ちなみに音楽活動は……?
井原●このときもバリバリやってましたよ(笑)。時間にも余裕がありました。……20代はとにかく行き着くところまで、興味をもったことを、とことんやってやろうと思っていました。仕事も音楽も、とにかく自分の興味のあるところは突き詰めていきたかったんです。

──常駐派遣では、どんな会社に行かれたのでしょうか。
井原●やるなら、好きな家電を作っているメーカーでインターフェイスのデザインがしたいと希望をして、結果的に、2社の電機メーカーを経験しました。最初の会社に2年、次の会社に3年、合計5年間、家電メーカーでデザイナーとして働きながら修業できました。初めのころは、インターフェイスをどう設計するのか、デザイン手法、プレゼンテーションなどについても知識、経験がなく、仕事を進めながら学んでいくという感じでした。

(取材・文:草野恵子  撮影:栗栖誠紀)

株式会社セカンドファクトリー
http://www.2ndfactory.com/
「アプリケーションに“おもてなし”の心を」を掲げ、システムやサービスを利用する際の“体験価値”をデザインするセカンドファクトリー。ますますニーズが増加しているRIA開発に特化し、設計からコンサルティングまで独自の構築プロセスに基づき、幅広く手掛けている。アドビシステムズ株式会社、日本オラクル株式会社、マイクロソフト株式会社のベンダーパートナーでもある。


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次週は「第3話 “電機メーカーのデザイナー”を派遣で経験 」についてお届けします。
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