第4話 「あなたとやって良かった」と言われる人間になりたい | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第4話 「あなたとやって良かった」と言われる人間になりたい

2024.5.18 SAT

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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第3回 株式会社アイ・エム・ジェイ 後藤久美子さんの場合


株式会社アイ・エム・ジェイ(以下IMJ)のプロデューサー・後藤久美子さん。大学時代に経験した映像制作会社でのアシスタントディレクターのアルバイトをきっかけに、デジタルコンテンツの制作会社に就職。さまざまなデジタルコンテンツ制作に関わったのち、転職を果たす。IMJに入社したのは2004年の6月。明朗闊達な彼女だが、実は引っ込み思案な性格だとか。「チャンスをもらったら、それにはすべて応えようと思っている」という全力投球な姿勢から、彼女はプロジェクトの推進役としてなくてはならない存在となっているようだ。アルバイト時代の話から、現在のお仕事までさまざまなお話を伺いました。


第4話 「あなたとやって良かった」と言われる人間になりたい

──入社して1年半ほどでプロデューサーになられたんですね。もともとプロデューサー志望だったのでしょうか。
後藤●いいえ、職種にはこだわりがなくて、特にプロデューサーになりたいとは思っていなかったですね。何かを作る現場にいたいなというくらいで……。

──プロデューサーに転向するきっかけは何だったのでしょうか。
後藤●たずさわっているプロジェクトのプロデューサーが退職することになったんです。その案件をもっとやってみたかったし、もっと深く踏み込んでお客様と関わりたいと思っていたので、自分から「プロデューサーをやらせてください」とお願いして決まりました。

──クライアントとの信頼関係を築く上で、気をつけていることがあったら教えてください。
後藤●まずは、スタッフとの信頼関係を築くことが大切だと思っています。ちゃんと会話してコミュニケーションをとる。私はフロントでお客様とのインターフェイスになるわけですが、自分がちゃんとスタッフに信頼されていないと、交渉や調整はできません。自分が手を動かすわけじゃないので……一緒にやってくれるスタッフを自分が大事にできているかどうか。自分は後ろに支えてくれる人がいるから「できます」と言えることもあるし、その人たちが大変なときに安易に「できます」とは言えないし……一緒にやってくれているスタッフを大切にして、初めてお客様の前に自信を持って出て、お客様との信頼関係も築いていけるのだと思います。

──スタッフとのコミュニケーションで心がけている点を教えてください。
後藤●連絡はメールが多いんですけど、メールはツールとしてしか考えていないので、ちゃんと会って会話して進めていこうと思っています。顔を見ないと始まらないと思っていますから。そこがおろそかになると、自然と信頼関係も希薄になっていくんですよね。プロジェクトに対して「自分は何ができるのか」ということをいつも考えながら、スタッフの力が発揮しやすい環境を作って行くことを意識しています。

──信頼関係を築いていく上で、時には難しいこともあるのでは……。
後藤●難しいけれど、そこが一番おもしろいですね。いろんな人と関わっていくのがすごくおもしろいし、みんなで何かを達成できたときは本当にうれしいです。今は何かを作るというより、何をすればみんなにどう喜ばれるかとか、お客様やスタッフがどうすればやりやすいかとか……そういうことを優先的に考えています。根っからの裏方ですね。プロジェクトの中で、自分がハブになれたと思う瞬間が一番うれしいなと感じます。

──今までの仕事の中で「これは失敗したな」ということがあったら教えてほしいんですが……?
後藤
●失敗は数えきれないほどしています。だけど、失敗を失敗と言ったら終わりなので、全部いい経験だと思っています。たとえ大きな失敗をしても、それを振り返って、同じことを二度としないためにどうするかを考え、そのノウハウを自分の中だけではなくて、同じような立場に立っている人と共有していきたいと思っています。


──なるほど。失敗をご自身の糧にするだけなく、周りとも共有していこうというのはすごく良いことですね。
後藤●私もいろんな人に助けられて今があるので、ちゃんとお返しをしなきゃいけないと思っています。自分ひとりじゃ結局何もできないし、IMJにいるからこそ、自分が活きてくるんだと思います。

──今後の目標を教えてください。
後藤
●「あなたとやって楽しかった」と言われる人間になりたいなと思いますね。経歴として何か輝かしいものがほしいわけじゃなくて、誰かの強力な縁の下の力持ちになりたい。いろんな人が最前線に出ていくと思うんですけど、私がいることによって、その人の力が120パーセント発揮してもらえるような存在になりたいと思いますね。


──ぜひ今後も頑張ってください。本日はありがとうございました。

(取材・文:草野恵子  撮影:谷本 夏)

株式会社IMJ
http://www.imjp.co.jp/
デジタルクリエイター育成のパイオニア的存在“デジタルハリウッド”から、1996年に分社・独立してできたIMJ(アイ・エム・ジェイ)。その後の劇的なIT業界の進化とともに急成長を遂げ、現在はIMJ(アイ・エム・ジェイ)を核とした“IMJグループ(22社)”を形成するにいたる。専門性の高いグループ各社のノウハウを柔軟に活用し、企業のメディア戦略を「Webインテグレーション」、「モバイルインテグレーション」、「エンタテインメント」、「広告マーケティング」の4つの領域からトータルにサポートするインタラクティブ・エージェンシーである。業界の牽引役として、今後さらにその動向が注目されている。


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今回で後藤久美子さんの記事は終了です。次回をお楽しみに!
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