ただかわいいだけじゃない、トラッキング火災を防止する動物コンセントキャップ ~エレコム「TATTA」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
電源タップの口にホコリが溜まると、引火や火災の原因になります。最近では、コンセントを抜くとシャッターが閉まる電源タップも増えていますが、安価な製品ではそうしたギミックもないのがほとんどで、ふとしたときの引火が心配になります。
こうした事故を防ぐために、最近ではコンセントにフタをするためのキャップが販売されています。数個がワンパッケージになっており、最近では百均の店頭にも並んでいますので、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
そんなコンセントキャップに、動物のキャラクターを合体させたのが、今回紹介するエレコムのコンセントキャップ“TATTA(タッタ)”です。
4種の動物をラインナップ、各2個入り。今回はイヌ(T-CAPTATTA1)を紹介します
コンセントに差し込むパーツの上に動物フィギュアが乗った構造。素材はABS樹脂
後ろ姿。なかなか愛らしいデザインで、グラデ塗装などもなかなか凝っています
コンセントに差し込むことでホコリを防ぎ、トラッキング火災を防止します
しかしこの製品は、コンセントキャップの上に乗ったフィギュアがツマミの役割を果たすため、いざコンセントを使う時でも、フィギュアを持って引っ張れば簡単に取り外せます。実際に試した限り、強度も高いので、フィギュアが壊れることもまずなさそうです。
また、安価なコンセントキャップは、あまりにも平たいことから、取り付けられていることが遠目に見て判別できず、うっかり上からコンセントを挿そうとしてしまうこともありますが、フィギュアに存在感のあるこの製品ならば、そうしたミスも起きません。実用性という点からも、フィギュアにきちんと意味があるのが秀逸です。
コンセントの空いた口に差し込むだけ。本体部分は絶縁性素材なので安全です
イヌおよびハリネズミを交互に取り付けた状態。抜きたくなくなるのが欠点かも?
気をつける点があるとすれば、一般的にこうしたコンセントキャップは、子供がコンセントの穴に異物を差し込むのをブロックするのもひとつの役割なのですが、この製品だとかえってコンセント穴への興味を引くことにつながりかねないことです。お子さんのいる家庭では、多少なりとも気をつけたほうがよいかもしれません。
もし、どうしてもこのフィギュアがほしい、でもコンセントキャップは上記の理由でちょっと……というのであれば、同じ動物の顔ぶれでケーブルホルダーもラインナップされていますので、そちらをおすすめします。
半回転させることで取り外しも可能。いたずら防止にはこうした使い方もありかも?
イヌおよびハリネズミのアップ。ディティールの精巧さはなかなかのものです
できることならばワンパッケージあたりの封入数が3個ほどで、かつすべてのポーズが違っていれば、なお楽しい製品となったでしょうが、さすがにそれはコストの関係からも難しいのでしょう(そもそもコンセントの口が同時に3つも空いていることのほうが少なそうです)。今回の製品がたくさん売れてシリーズが拡充されれば、そうした展開もなくはないかもしれませんので、興味のある方はチェックしてみてください。

今回紹介したイヌ、ハリネズミ以外にもネコ、ウサギがラインナップされています。詳しくはメーカーサイトをチェックしてみてください(上記写真はメーカーサイトより)

山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn