第2話 フリーランスとして独立 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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転職はゴールではない 3年目の壁、5年目の転機

“仕事の壁”は誰にでもやってきます。そんなとき、ほかのみんなは、どうしているのでしょうか? このコーナーでは、今まさに壁を乗り越えようとしている人、乗り越えて一歩先に進んだ人など、クリエイティブ業界でがんばる仲間たちが登場。これまでの失敗談・成功談や現在の課題、そして将来像を語ります。今の仕事に前向きに取り組み、階段を一段登るためのヒントが得られるはずです!


第7回 株式会社グローバルメディアソリューション 濱 剛志さんの場合


株式会社グローバルメディアソリューションのアートディレクター、濱 剛志さん。子どもの頃から音楽が大好きで、プロのドラマーへの道をひたむきに目指していた濱さんに、思わぬ転機が訪れたのは、短大2年の時。椎間板ヘルニアを患い、プロとして演奏をすることが難しくなった彼が次に選んだのは、音楽と同じくらい打ち込めるクリエイティブ職だった。スタートは広告制作会社の営業、その後、制作の道へと突き進み、フリーランスから大手広告代理店の出向など、実にさまざまな経験を積むこととなる。2回目の転機は、何気なく話を聞きに行った株式会社グローバルメディアソリューション。社長との面接で心を動かされ、初めてITの会社への入社を決意することに……。29歳という若さで豊富な経験を持つ濱さんに、これまでの軌跡と現在の仕事についてお伺いしました。


第2話 フリーランスとして独立

──営業を経験した後、念願かなって制作を担当させてもらえるようになったんですね。
●とはいえ、クライアント先に営業担当と一緒に行ったり……かなりフットワーク軽くやってましたね。その会社の中では特別自由にさせてもらった記憶があります。入社の仕方も人と違うし、全社の中でいちばん年下ということからなのか、いろんな意味でちょっと扱いが違ったんですよね(笑)。この会社では、いろんなことをマルチで経験できたということで、非常によかったなと思っています。イベント企画の会社で施工もやっていたので、ハードとソフトの両面を見ることができましたし……。

──そして、4年後にフリーランスへと転身されたわけですね。
●自分の力で何かやってみたい、チャレンジしたいなと思う部分がありまして。それで独立した形になります。仕事以外でも人生を充実させたいなと強く思ってた時期でもあり……。

──その時点で24歳。かなり早い独立ではないでしょうか。
●そうですね……もともとお付き合いのあったクライアントさんから継続してお仕事をいただいたということもあり、順調な滑り出しでした。印刷の仕事も込みで受注していたので、かなり収入的にも良かったですね。フリーランスの強みで、普通の印刷会社だったら出せないような印刷の見積もりを提案できたので。クライアントとしては一円でも安い方がいいですし……。

──なるほど。そこまで手を広げてやってらしたんですね。
●そうですね。家も広いところに引っ越して設備投資もして……けっこう気合いが入ってたと思います。それと、知り合いからの紹介で、C.I.などを頼まれることも増えていきました。

──C.I.というのは、デザインはもちろん、プラスアルファの知識が必要なお仕事ですよね。
●その会社様の理念や考えをよくお聞きした上で、どう世の中にその会社についてデザインで認識させるかという仕事ですね。今振り返ってみると、さまざまな会社のC.I.の仕事をいただいてやっていくうちに、デザインに対する考え方が自分なりにまとまってきた時期だったなと思います。

──たとえば、どんな会社のC.I.をご担当されたのでしょうか。
●さまざまだったんですが……中でもベンチャー、新たに起業される会社のC.I.などを頼まれることが多かったですね。紹介から紹介という形で広がっていったので、自然とそんな感じになりました。大学生や20代後半で起業する人たちから頼まれることが多かったですね。

──なるほど。
●それと、飲食店のビジュアルプロデュースなんかもやりましたね。看板やショップのロゴ、コースターなどトータルで担当させてもらったり。

──お話を伺っていると、かなり幅広く、かつ楽しそうな仕事をされてたんだなと感じます。
●クレーンゲーム用の景品企画、なんてのもやりましたよ。キャラクターのラフを描いて提案するという仕事だったんですけれど、これもかなり貴重な経験でしたね。無茶なオーダーも多かったですけど(笑)、面白かったですね。

──それは面白そう! ただしフリーになって2年後に、濱さんにはまた変化が訪れるのですが……?
●そうなんです。実は24歳で独立したのはいいんですが、やはり考えの甘い部分もありまして。実はメインクライアントであるメーカーさんが、広告宣伝の制作先を今後は一社にまとめるということで……急に仕事が減ったんですよ。月の収入の8割がそこの会社からだったので、厳しかったですね……。既に生活の質も上がってたんで、正直厳しかったです。

(取材・文:草野恵子  撮影:栗栖誠紀)


株式会社グローバルメディアソリューション
http://www.gms2.net/
もっと「おもしろい」をコンセプトに、より直感的でわかりやすいリッチインターネットメディアを展開する、株式会社グローバルメディアソリューション。もともと広告代理業をメインとしていた同社だが、昨年、インターネット事業部門を設立。その最初のサービスとして、Flashのインターフェースを採用したパーソナライズドホームページ「nendo」をスタートさせる(現在、テスト・α2版としてサービスを提供中)。また、学生特化メディアとしてWebマガジン「GANBARUZINE!」をこの夏に創刊。大学生の「発信したい」を形にするメディアとして、各方面から注目を集めている。




次週は「第3話 CMの世界を垣間みる」についてお届けします。



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