第4話 この仕事に大事なこと | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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第4話 この仕事に大事なこと


伊東優氏

使いやすさをデザインで表現する


――情報に特化するか、見せ方に特化するか、いまWebデザインに求められているものは何だと思いますか? 

伊東●そこが難しいというか、両方欲しいところなんですよね。やっぱりグラフィックデザインと異なり、デザイナーとしての魅力と情報をうまく組み立てる能力、その両方が必要になってきてて。

――Webデザイナーを志す人は多いですが、情報をエディットする能力がないと?

伊東●そうですね。他にディレクターが立って、その人が情報の見せ方を組み立ててくれれば、デザインだけに専念できます。でも、デザイナーも編集面に関してある程度の興味と能力があると、別の見せ方を提案できる。それがあるのとないのでは、大違いだと思います。

――専門的な技術も急激に進化するメディアだから、緊張感もあるのでは?

伊東●ですね。最初に魅力を感じたのはその日進月歩の部分で、ずっと続けてきたわけですが……自分がちょっと歳をとったせいもあるんだけど、ちょっとしんどくなることもあるんです(笑)。まだフォーマットが固まってなくて、オルタナティブなものも出てくるし、目新しいものが出てきたらみんなそっちに行く。その追いかけっこですから。

――きっと、それが続く世界ですよね。

伊東●ネットに限らず、メディアって全部そうじゃないですか。でも、まだWebって浸透してから10年ちょっとで、やる人も増えていって、その先に何があるのか見えてない。正直、いつか自分がついていけない日も来るって恐れもあって……。

――その10年を実際に体験して「これが基礎」と言えるものは?

伊東●いま注目されているものは、デザインというよりもアプリケーション的なサービスに特化したいわゆるWeb 2.0で、ユーザー参加型ですよね。一般論になりますが、サイトは情報をわかりやすく伝えて、使いやすいものが一番重要だと思うから、その意味では使いやすさをデザインで表現できるのが重要だと思っています。


仕事場

伊東氏の「div1」仕事場風景

仕事を楽しみ、ベストを尽くす


――仕事を行なう上で、いつも心がけていることは?

伊東●どんな職業でもそうだと思うのですが、つねに自分のベストを尽くすこと。フリーの仕事って、なんでもそうじゃないですか。つねに全力出して、クライアントが喜ぶものを作ることが、どんどん次につながるわけですから。

――継続のために必要なものは?

伊東●僕の場合、音楽系の仕事が多いのは、もともと音楽を聴くのが好きだったというのが大きいです。クラブとかでも遊んできて、そこでできたつながりみたいなものが今も続いている。その意味では、ひとつ自分の得意な分野やフィールドを持っていると強いのかと思います。

――ネット上だけでなく、現場を楽しむことも大事ですね。

伊東●ええ。だから、まだクラブで遊んでます(笑)。そういうことは、どのジャンルでも重要ですよね。吸収という点では、アンテナサイトなどをチェックして、面白くて驚きがあるサイトがあると、どういう仕組みか調べています。

――今後やってみたいことは?

伊東●まだまだ可能性があるメディアなので、やっぱり誰も作ったことがない新しくて面白いサービスを提示してみたいと思っています。具体的には、まだなんとも言えることではありませんが……Flashが最近かなり進化してるので、そのへんは今後も引き続き追究していきたいですね。


「これがデザイナーへの道」第4回・伊東優さんのインタビューは今回で終了です。次週からはグラフィックデザイナー・坂本志保さんのお話を掲載します。

(取材・文:増渕俊之 写真:栗栖誠紀)


伊東優氏

[プロフィール]

いとう・まさる●1973年大阪府生まれ。大学卒業後、編集プロダクションに就職。4年間の勤務を経て独立、以降Webデザイナーとして田中フミヤ、石野卓球、中島美嘉などのアーティストHPや「WIRE」「リキッドルーム恵比寿」などのサイトを手がけている。

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