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フリーランスの約4割が日常業務で生成AIを活用! ランサーズの調査レポートで見えてきた実態

2023.12.08 Fri

ランサーズ株式会社が「生成AI活用の実態調査」の結果を公開しています。同社はフリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」を運営しており、今回の調査はそこに登録しているフリーランスが対象とされています。

フリーランスにも定着してきた生成AI

ChatGPTや画像生成AIが台頭し、その有用性が日増しに語られるようになりました。技術進化のスピードも速く、ここに来てまたAIの分野は驚くほどの急成長を遂げています。当初は「生成AIはクリエイティブには適さない」「まだ仕事の現場での実用には程遠い」などの声も多く聞かれていました。皆さんのAIに対する評価は、現在はどのようなものでしょうか?

現実的には、生成AIは既にさまざまな仕事での実用に耐えるクオリティを備えており、実際にそれをうまく使いこなしている人たちも多く見られます。各分野のプロはもちろん、個人的な “趣味” でのレベルにおいてまで、クオリティの高い生成AIの活用が多く見られるのが現状です。

今回紹介するランサーズの調査では、大規模な企業や団体でなく、フリーランスの間でも生成AIがかなり浸透していることが分かる結果となりました。調査の実施期間は2023年9月4日(月)〜9月11日(月)で、有効回答数は778名です。生成AIの使用状況についての質問では、36.9%が「使用している」と回答し、「使用していないが使用を検討している」も26.9%にのぼりました。両方を合わせると半数以上になります。

ChatGPTなどの言語生成AIの使用率が高い

年代別の生成AIの使用状況は、今回の調査ではそれほど大きな差は見られませんでした。ランサーズによる報告では「ビジネス現場において前線にいる30代〜50代の使用率がやや高い」と分析されています。

「業務で最も使用している生成AI」や「業務で使用を検討している生成AI」の種類に関する問いでは、非常に顕著な結果が表れています。ChatGPTに代表される「言語生成」のAIが圧倒的な多数です。次いで多いのは「画像生成」ですが、「言語生成」とはかなりの数値の開きがあります。

この理由の1つとして考えられるのは、生成AIが活用されている仕事に「ライティング・翻訳」が多いことです。ただし、これはランサーズで活発にマッチングが行われているジャンルであることも影響しているかもしれません。また、画像生成AIに比べ、ChatGPTなどの言語生成AIは、より広い用途で使える汎用的な性質を持っていることも影響を及ぼしているでしょう。

さらにもう1つの理由として考えられるのが、著作権などの問題です。これは実際にはテキストでも同じことなのですが、画像・ビジュアルに関してはより慎重にとらえられています。「業務で生成AIを使用する上での課題」を挙げてもらう質問でも、回答の1つの項目として「著作権などの権利問題」が見られました。

「業務で生成AIを使用するうえでの課題」に挙げられた主な項目
・回答の正確性・信憑性
理由:
「誤った情報も含まれており、事実確認が必要」など
・使用方法の難しさ
理由:
「効果的な活用方法が分からない」
「プロンプトが意外と容易ではなく思ったような回答を得られない」など
・セキュリティ面
理由:
「情報漏洩をはじめ、入力したデータのセキュリティが不安」など
・著作権等の権利問題
理由:
「著作権関連のトラブルをSNSなどで目にするため恐い印象がある」
「学習元の著作権やマナーへの配慮も心配」など

ランサーズが公開した「生成AI活用の特集ページ」

本調査が実施されたのは9月で、そこから12月までの間にも生成AIの進化に関するトピックは数多く見られました。再びこの調査が仮に実施されたとすると、当時よりさらに多くのフリーランス従事者が「業務にAIを使用している」と回答する可能性はあります。少なくとも、この調査結果より減っているということは考えにくいでしょう。

生成AIを使っていないと「乗り遅れた」と感じることもあるかもしれません。また、生成AIを使い始め、使いこなすために、前述のような課題を「しっかりとクリアにしたい」と考える人も多そうです。

そこで役立つのが、今回の調査を実施したランサーズの「生成AI活用の特集ページ」です。生成AIがどのようなことに活用できるかや、各種のポイントが紹介されていて、とても役立つ特集としてまとめられています。ランサーズで依頼できる生成AI関連の仕事についても、予算の目安の情報とあわせて掲載されており、生成AIを使う仕事をフリーランスに依頼したい企業側にも便利です。

特集ページのイラスト画像にも生成AIが活用されています
https://www.lancers.jp/lp/lancers_ai

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本調査では、体感として感じられる生成AIの普及率について、あらためて目に見えるデータで知ることができました。フリーランスにもかなりの率で浸透していることが分かり、「自分も早めにAI活用の体制を整えたい」と感じた人も多いでしょう。最終的にAIによって「働く」ということがどのように変わっていくのかも含めて、今後の社会のさらなる変化にも注目です。

ランサーズ株式会社社
URL:https://www.lancers.co.jp/
2023/12/08

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