家庭内の照明が電球からLEDへと切り替わる中、ちらほらと見かけるようになったのが、テープ状になったLEDライトです。
薄く細長いテープ状のシートに小さなLEDを等間隔に並べたこれらの製品は、デスクの背面や足元など、これまで照明を取り付けられなかったところに貼り付けて利用できます。間接照明としても小回りが利くことから、インテリアにこだわるユーザーには注目の逸品です。
通常は数千円はするこれらの製品の中で、わずか330円という衝撃的なプライスで登場したのが、ダイソーをはじめとした百均ショップで販売されている、グリーンオーナメントの「テープライト」です。既存製品とどこが違うのか、実際に購入して試してみました。
本製品は、長さが1mのテープの表面に、等間隔にLEDが配置された設計になっています。付け根にあるUSBケーブルを電源に差し込むことで、これらのLEDがオンになり、照明として利用できる仕組みです。
取り付けは、裏面の剥離紙をはがして貼り付けるだけ。テープの厚みはわずか5mm程度と非常に薄く、これまで蛍光灯型の照明を取り付けられなかった棚の裏などに設置することで、暗いところをスポットで照らせるようになります。倉庫や棚の中などにはぴったりのアイテムといえます。
素材はポリウレタンで柔らかく、発熱もほぼ皆無です。粘着テープが貼り付きさえすれば、平面はもちろんのこと、支柱に巻きつけるなど、自由な取り付けが可能です。
また本製品をよく見るとハサミマークが表示された切り取り線が等間隔で並んでおり、ハサミを使って設置場所に合った長さに切り詰められます。切り落とした端は再利用できませんので、なるべく合った長さを購入したほうがよいのは事実ですが、中途半端に長さを余らせてしまって邪魔になる心配はありません。
LEDの光はそこそこ強く、近い距離で直接見ると目を痛める可能性があり、そうした意味でも間接照明として使うのがベターでしょう。本製品を目的の場所にダイレクトに貼るのではなく、いったんケーブル配線用のモールの内側に貼り、それを取り付けることでライトを透過させ、結果的に光量を下げるというワザも有用です。
さてこの製品、同様のテープ型のライトとしては、PhilipsがHueブランドが販売しているライトリボンなどがありますが、こちらは実売価格は2mで1万円近くします。スマホから操作できるコントローラを搭載しているので高価なのは当然なのですが、それ以外の部分で、なにか違いはあるのでしょうか。
まず最大の違いとして挙げられるのは、本製品は電源スイッチが搭載されておらず、USBポートの抜き差しでしか電源をオン・オフできないことです。電源を常時オンにしている環境ならば問題ありませんが、こまめにオン・オフをする場合は、スイッチ付のUSB延長ケーブルを挟んだり、口ごとにスイッチがついた電源タップを組み合わせる必要があります。
また、前述のPhilipsのHueは、スマホアプリからのオン・オフだけでなく、明るさや色までコントロールできるのに対して、本製品は明るさ・色ともに固定となっています。それゆえ、室内の間接照明としてムーディーな演出をしたい場合は、細かな調整ができずに物足りなさを感じるかもしれません。テープの幅も3分の2程度とスリムで、そのぶん光量は低めです。
もっとも、蛍光灯のような場所を取ることなく、また設置工事も不要で、テープの幅さえあれば貼り付けられるという、製品そのものの特徴は変わりませんので、それがわずか330円で入手できるというメリットは大きいです。
また色を変える機能はないものの、今回紹介しているウォームホワイト以外にホワイトやブルー、ピンクといったバリエーションがあり、さらに長さ違いもラインナップされていますので、目的に合わせてチョイスすることができます。こうした点を踏まえると、なかなかよくできた製品と言えそうです。
- DATA
製品名:テープライト(30LEDs、1m、ウォームホワイト)
実売価格:330円
発売元:グリーンオーナメント
2023.07.11 Tue