フットウェアひとすじ | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-


フットウェアひとすじ



──NIKEに入られてからは、ずっと靴のデザインを?

ト●そうです、靴専門です。NIKEの中には、サッカーのカテゴリといっても、ボールやグローブなどイクイップメントのデザインを行う部門や、アパレルのデザインを行う部門などいろいろ分かれています。その中で僕の担当は靴です。

──スタープレーヤーの冠つきのプロダクトは、NIKEの中でも関われる方が限られるのではないですか?

ト●そうですね。現在NIKEのサッカーのカテゴリでフットウェアデザイン部門には4人が在籍しています。自分はその中でも経験があるほうとはいえないんですけど、ずっとロナウジーニョが好きだったので「やらせてほしい!」と自分のほうから言ったというのもあるんですが(笑)。

NIKEのデザイン部門では、上からデザインディレクター、デザインマネージャー、シニアデザイナー、デザイナー2、デザイナー1というレーベルがあり、僕は1番下のデザイナー1。このプロジェクトは本来シニアデザイナーぐらいの人が手がけるプロジェクトなんですけど、それをできたのは幸運でした。忙しかったですけど、一番楽しかったですね。


ロナウジーニョ選手と話し合うトム氏。サッカーファンにとっては、たまらないシーンだろう

ロナウジーニョ選手と話し合うトム氏。サッカーファンにとっては、たまらないシーンだろう


──この2年間で何作ぐらい作られたんですか?

ト●「豆」のやつが一番最初だったんです。グラフィックを担当しました。その後にフットサル用の「Air Zoom Control 2」。NIKEで初めてのフットサル専用シューズです。それと「NIKE First Touch」や子供用の靴などいろいろ担当してきましたが、やっぱり一番メインとなるのは、今回のロナウジーニョ・コレクションですね。

靴のデザインにはソフトとハードの両面があるのでおもしろいです。ハード面では、たとえばいろいろ型をとってインジェクション・モールド(スチールで型を採って、溶けた樹脂を射出成形し、プレートにする作業)だけでも楽しいし、ソフト面ではカンガルーなどの本革からハイテクの人工皮革まで素材もいろいろあって、毎年毎年また新しい素材が出たりするので、それらをリサーチするのも楽しいんです。


フットウェアひとすじに突き進むトム・ミナミ氏。自らの分身ともいえるTIEMPO RONALDINHOのラインアップを前にして

フットウェアひとすじに突き進むトム・ミナミ氏。自らの分身ともいえるTIEMPO RONALDINHOのラインアップを前にして


──最後に今後の予定は?

ト●今の仕事が好きなので、ずっとやっていきたいですね。一方で、日本に戻ってきてもいいかなという気持ちもあるんですよ。約3年前に日本のマーケットに対応するためのデザインポッドが東京にできたので、そこで日本のデザイナーをNIKEへ招じ入れたりするのも面白いかなと。NIKEに初めて行ったとき、日本のデザイナーが全然いないのが逆に不思議だったんですよ。「日本ってデザインすごい!」みたいな目で世界から見られているのに。だから、それの手助けみたいなこととか、できたらいいですよね。

──ありがとうございました。

(取材・文:鴨 英幸/MdN Interactive)


twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS

こんな記事も読まれています

この連載のすべての記事

アクセスランキング

9.2-9.9

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在